財務データで未来を語る。スタートアップ税理士法人がmetricsで実現した付加価値の最大化

スタートアップ税理士法人が、クラウド経営分析ツール『metrics』を通じて実現した、一歩先を行く支援の形を紹介します。直感的なレポートを活用することで、顧問先との対話がより具体的になり、資金調達や事業計画の策定をスムーズに進めるための基盤がいかに構築されたかを紐解きます。

王浩南

Founder & CEO

本記事のポイント

  • 財務データを具体的な経営判断や資金調達の提案に繋げる難しさがあり、経理代行の域を超えて付加価値を生み出しにくい点に課題があった

  • metrics導入の決め手は、freeeとのタグ情報の正確な連動に加え、専門知識がない経営層でも直感的に状況を把握できる優れた視認性とデザイン性であった

  • 顧問先単位ではなく担当者単位でコスト管理ができる料金体系が、利幅を確保しつつ高品質な提案を実現するビジネスモデルに合致した

  • 毎月の定例報告が建設的な対話の場へと変化し、精緻なレポートを活用した事業計画によって大規模な資金調達を成功させる事例が生まれた

  • リアルタイムな財務データの可視化により、グループ内の各法人が連携して節税や助成金申請といった提案を迅速に行えるようになった


スタートアップ税理士法人

スタートアップ税理士法人は、「はじめる勇気の、いちばん近くに」をブランドスローガンに掲げ、創業期の企業を中心に支援を展開しています。税務、労務、法務、さらには投資や保険まで、創業期に必要な煩雑な実務を網羅的にサポートする体制を兼ね備えています。
https://tax-startup.com/

なかでも、今回取材させていただいたSU BackForce株式会社の福士氏が、従来の税務顧問の枠を超えて提供していると語るのが、バックオフィス業務をプロセスごと引き受ける「BPaaS型支援」事業です。この事業の付加価値を最大化させるための基盤として、同社はクラウド経営分析「metrics」を導入しました 。導入の背景にある課題、ツール選定の基準、そして導入後にもたらされた組織的な変化について、福士氏のお話をもとに詳細に紐解きます。


1. 創業期の経営を支える「BPaaS型支援」

――スタートアップ税理士法人SU BackForce株式会社の事業内容について教えてください

スタートアップ税理士法人は、「はじめる勇気の、いちばん近くに」というブランドスローガンを掲げ、主にスタートアップ企業を中心として支援をしています。税理士法人、社労士法人、司法書士法人を中核とし、グループ全体で顧客を支えるワンストップ体制を強みとしています。特に、登記、届出、社会保険、就業規則作成といった創業期特有の煩雑な実務を、経営者が本業に集中できるよう全面的に支援しています。

このグループ体制の中で、SU BackForce株式会社が主導しているのが、業務プロセスそのものをサービスとして提供するモデルです。創業期の経営者は自らクラウドツール等を導入して対応しようとするものの、実務の煩雑さに直面することが少なくありません。同社では、単なるツールの提供(SaaS)に留まらず、経理や財務のフローを「型化」し、パッケージとして提供することで、リソースの限られたスタートアップ企業に対しても、従来は大企業にしか提供できなかったような高付加価値な支援を実現しています。

この事業は、税理士法人が担う「法令遵守(守り)」の役割に対し、より現場に近い「経営改善や財務提案(攻め)」の役割を担うものとして位置づけられています。

2. 経理代行で終わらせないための「財務可視化」という課題

――metrics導入前の課題やツール検討の経緯について教えてください

metrics導入以前は、顧客支援における「経理データの活用」に課題を感じていました。従来の経理代行業務では、試算表等を作成し、顧客に提供するまでで業務が完結することが多くありました。しかし、顧客である経営者からは「試算表の数字をどう経営に活かせばよいかわからない」という声が上がっており、資金調達や融資の提案を行うための具体的な材料が不足していました。

また、経理代行が単なる事務代行(コスト)として捉えられるのではなく、経営を前進させるための「投資」として認識されるためには、財務状況を可視化し未来に対して数字を語ることが必要不可欠だと感じており、高いコンサルティング品質を実現できるツールを模索していました。

3. metrics選定の決め手:freee連動と「直感的なデザイン」

――数ある経営分析ツールの中から、なぜmetricsを選んでいただいたのでしょうか?

複数の経営分析ツールを比較検討した結果、最終的にmetricsを採用した理由は、大きく3点あります。

  • freeeとの高度な親和性:部門、品目、取引先といった詳細なタグ情報が正確に連動し、会計ソフト側での入力結果が即座にレポートへ反映される点に魅力を感じました。担当者が意識することなく、最新のデータが常に可視化される仕組みが整っています。

  • 圧倒的な視認性とデザイン性:デザインや配色、文字サイズが洗練されており、顧客に見せたい情報を1枚のボードに整理しやすい点も決定打となりました 。直感的に「何を読み取ればよいか」すぐに理解することができ、metricsは経営層への提示資料としてそのまま活用できる完成度を備えていました。

  • 士業に適した料金体系:顧問先単位での課金ではなく、担当者単位のコストとして管理できる体系が、多くの顧客を抱える税理士事務所のビジネスモデルに合致していました。これにより、事務所側の利幅を確保しつつ、顧客に対してもリーズナブルに高付加価値な提案を行うことが可能になりました。

4. 導入後の変化:打ち合わせの質的向上と資金調達の成功

――metricsの導入により、実務や顧客との関係はどのように変わりましたか?

最も大きな変化は、毎月の顧客との定例打ち合わせにおける対話の質です。以前は打ち合わせ前に「何を話すべきか」という担当者の迷いが生じることもありましたが、現在はmetricsによるアウトプット(レポート)をベースに対話を開始できるため、議論がより具体的かつ建設的なものになりました。

具体的には、以下のような効果が生まれています。

  • 資金調達支援の強化:metricsをベースに作成した精緻な事業計画は、融資や投資家への説明資料としても有効であり、実際に大規模な資金調達を成功させる事例も生まれています。

  • 予算管理の定着:予算を策定していない顧客に対しても、metricsの予算作成機能を活用して提案を行うことで、目標数値に基づいた経営管理が可能になりました 。

  • グループ間連携の活性化:財務状況がリアルタイムで可視化されたことで、グループ内の他法人との連携がスムーズになりました。例えば、利益予測に基づいた節税対策を税理士法人から提案したり、採用計画に合わせて社労士法人が先行して助成金申請の準備を進めたりといった、シームレスな支援が実現しています。

財務データがわかりやすい形で可視化されたことで、単なる「数字の報告」ではなく、採用計画や仕入れ計画、新規事業のタイミングといった、より経営の核心に迫る「攻め」の提案が可能になりました。

5. 今後の展望:地方展開と士業の価値再定義

――スタートアップ税理士法人が描く未来のビジョンについて教えてください

今後さらに支援の輪を広げ、特に「地方でのスタートアップ支援」を強化していく計画です。地方ではコミュニティや専門的なノウハウが不足しがちな傾向にありますが、metricsのような経営分析ツールと、弊社が磨き上げたオペレーション支援を組み合わせることで、場所を問わず会社を成長させられる環境を構築できると考えています。

最近はツールによる効率化が進む一方で、税理士そのものが単なるコストと見なされてしまう風潮もあります。しかし、企業の財務状況を全て把握できる立場は、本来非常に希少なものです。その立場を最大限に活かしながら、データを武器に経営判断にコミットし、専門家の知識が「投資」として捉えられるよう、今後も顧客の成長に尽力していきます。

WEB:

https://tax-startup.com/

本社住所:

〒160-0022 東京都新宿区新宿4-3-17 ヒューリック新宿四丁目ビル 7階

設立:

2021年6月

スタートアップ税理士法人

WEB:

https://tax-startup.com/

本社住所:

〒160-0022 東京都新宿区新宿4-3-17 ヒューリック新宿四丁目ビル 7階

設立:

2021年6月

スタートアップ税理士法人

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