税理士のWeb(HP・サイト含む)集客12の施策とは?短期・中長期・予算別に整理して解説

事務所サイトの整え方から、リスティング広告やMEOなど短期の施策、SEOや動画など中長期の施策、選び方、外注の進め方、予算別の組み合わせ例まで、税理士のWeb集客をまとめて解説します。

「新規の相談は知人や既存のお客様からの紹介が中心」「ホームページは作ったが問い合わせが少ない」こうした悩みを抱えている税理士事務所は少なくありません。

このような状態が続くと、新規の相談につながる機会が限られ、思うように問い合わせを増やせないこともあります。

紹介以外の経路から相談につながるきっかけを増やす方法として、Webを活用した集客があります。

Web集客には、広告のように比較的早く反響を得やすい施策もあれば、SEOや動画のように成果が出るまで時間がかかるものの、長く集客に役立つ施策もあることが特徴です。

本記事では、事務所サイトの役割や作り方をはじめ、短期・中長期で取り組める具体的な集客施策、その選び方、外注する場合も含めた進め方、予算別の組み合わせ例まで紹介します。

Web集客の始め方や自分の事務所に合う方法を知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

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【前提】税理士の集客に自社サイト(ホームページ)は重要

税理士を探している経営者の多くは、ネット検索や比較サイトを使って候補を絞り込みます。知人から紹介を受けた場合でも、事務所名を検索して、どんな事務所なのかを確認することがあります。

たとえば、税理士事務所を探す際の流れは次のとおりです。

  • 事務所名を検索し、対応業務や事務所の特徴を確認する

  • 料金やサービス内容を見て、自社に合いそうかを判断する

  • ほかの事務所とも比較したうえで、相談先を決める

そのため、自社サイトがなければ比較検討の候補に入りにくくなります。また、サイトがあっても必要な情報が少ないと、問い合わせを見送られることもあります。

このあと紹介するリスティング広告、MEO、SNS、動画などの施策も、基本的にはホームページへの訪問を増やし、問い合わせにつなげるための手段です。

まずは自社サイトの内容を整え、そのうえで流入を増やす施策に取り組むことが大切です。

問い合わせにつながるホームページに必要な要素

ホームページでは、以下の表のようにサイトを訪れた人が知りたい情報をわかりやすく記載していることが重要です。料金や対応地域、得意分野、実績、担当者の情報が不足していると、相談先として判断しにくくなります。

要素

内容

訪問者が確認したいこと

料金表

月額顧問料の目安、決算料、記帳代行の有無、追加費用の条件

どのくらい費用がかかるのか

対応地域

訪問できる範囲、オンライン面談への対応

自社の地域でも対応してもらえるのか

得意分野・対応業種

建設業、飲食、医療、相続、資金調達など

自社の業種や相談内容に詳しいのか

実績・事例

支援社数、業種別の事例、顧問先の声

安心して任せられるのか

プロフィール・顔写真

税理士の経歴や考え方、スタッフ紹介

どんな人が担当するのか

問い合わせ方法

フォーム、電話番号、初回相談の有無

どのように相談すればよいのか

こうした情報がそろっていると、問い合わせ前の不安を減らし、相談を検討してもらいやすくなります。

また、新しくアクセスを増やす前に、今あるアクセスを取りこぼしていないか確認することも大切です。すでに一定の訪問があるなら、まずは料金や対応業務、実績などの情報が不足していないか見直してみましょう。

自社サイト(ホームページ)の作成方法

ホームページは、誰がどのように作るかによって、初期費用や公開後の更新のしやすさが大きく変わります。

作成方法は大きく分けて自作と制作会社への外注の2つがあり、予算やかけられる時間、必要な機能に合わせて選ぶことが大切です。

  • 自作(ノーコード・生成AI活用)

  • 制作会社への外注

自作(ノーコード・生成AI活用)

ペライチ・Wix・STUDIOなどのノーコードツールを使えば、HTMLやWebデザインの専門知識がなくても、テンプレートなどを活用することで、簡単かつ低コストでホームページを作れます。

引用・参照:「サービスページ」ペライチ

基本的には、料金・対応地域・得意分野・実績・プロフィール・問い合わせ先などの掲載内容を決め、サイトに合うツールとテンプレートを選びます。その後、文章や写真を入れ、独自ドメインや問い合わせフォームを設定して公開する流れです。

また、生成AIを使えば、キャッチコピーやサービス紹介文の下書きも作れます。事務所の特徴や想定顧客を伝え、AIが作った文章を自事務所に合う内容へ修正すると効率的です。

ホームページの原稿を作成するプロンプト例

あなたは税理士事務所のWebコピーライターです。
以下の条件で、トップページの文章を作成してください。
・事務所名:〇〇税理士事務所
・対応地域:〇〇市および近隣3市
・得意分野:建設業の資金繰り支援と創業融資
・想定読者:年商1〜5億円の建設会社の経営者
・構成:キャッチコピー/選ばれる理由3つ/料金の目安/問い合わせへの案内
・条件:専門用語は避け、根拠のない「No.1」「最安値」などの表現は使わない

一方、自作では、公開後の更新や改善も基本的に自分で行う必要があります。問い合わせフォームでは個人情報を扱うため、次のような点に注意が必要です。

  • 管理画面に二段階認証を設定し、SSL(https化)も確認する

  • WordPressを使う場合は、本体やプラグインを定期的に更新する

  • 公開後も文章や料金、問い合わせ導線などを定期的に見直す

ノーコードツールと生成AIを活用すれば専門知識がなくても一定水準のサイトを作りやすいですが、継続的な更新・改善やセキュリティ管理を自分で対応する必要があります。

制作会社への外注

制作会社に依頼する場合、費用はサイトの規模によって異なります。

5〜10ページ程度で30万〜100万円、規模が大きいサイトでは80万〜300万円程度が目安です。公開後は、保守や更新にも別途費用がかかります。

項目

費用の目安

コーポレートサイト制作(5〜10ページ程度)

30万〜100万円

ページ数が多いサイトの制作

80万〜300万円

公開後の保守管理

月額5,000〜2万円

コンテンツ更新を含む運用

月額2万〜5万円

引用・参照:「【2026年最新】ホームページ作成費用の相場をサイト規模別一覧で解説」クラウドサーカス

自作に比べると費用はかかりますが、事務所の強みを整理するところから相談できるほか、サイトの構成やスマホ表示、表示速度なども含めて任せられる点がメリットです。

依頼先を選ぶ際は、金額だけでなく、次の点も確認しておきましょう。

  • 公開後にブログや料金表を自分たちで更新できるか

  • 月額の保守費用に何が含まれ、追加料金がかかる作業は何か

  • 税理士事務所や士業のサイトを制作した実績があるか

  • 税理士事務所の広告で注意すべき表現を理解しているか

見積もりは2〜3社から取り、金額とあわせて提案内容も比較することがおすすめです。

短期(1ヶ月〜半年)で成果を出すWeb集客施策

ここでは、取り組み始めてから比較的早く効果につながりやすい施策に絞って紹介します。

ただし、早く成果が出やすい分、広告費や運用の手間がかかる施策も多いため、予算や使える時間も含めて選ぶことが大切です。

  • 過去の問い合わせ・顧客への架電・メール

  • リスティング広告の出稿

  • Googleビジネスプロフィールの整備・MEO対策

  • SNS広告(Meta・X等)の出稿

  • その他Web広告の出稿

  • 税理士紹介ポータル・認定アドバイザー制度への登録

過去の問い合わせ・顧客への架電・メール

まず検討したいのが、過去に問い合わせがあった方や既存の顧客への連絡です。一度でも自事務所と接点があるため、初めて連絡する相手よりも話を聞いてもらいやすい傾向があります。

連絡先を整理するときは、次の3つに分けて考えるとわかりやすいです。

対象

連絡する理由

問い合わせがあったものの契約に至らなかった方

料金や時期が合わなかっただけで、その後に状況が変わっていることもある

見積もりを出したあと連絡が途絶えた方

当時は他事務所を選んでいても、改めて相談先を探している可能性がある

追加で提案できるサービスがある既存顧問先

相続や資金調達、補助金など、新しく対応できるようになった業務を案内できる

まずは過去2〜3年ほどの問い合わせ履歴をまとめ、メールで連絡したうえで、必要に応じて電話でフォローすると進めやすいでしょう。

連絡する際は、最初から契約を勧めるのではなく、相手に関係のある情報や相談できる内容を伝えることが大切です。連絡した結果も記録しておけば、今後いつ、どのような内容で連絡するかを考える際にも役立ちます。

リスティング広告の出稿

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果に「スポンサー」と表示される広告です。

「地域名+税理士」など、相談先を探している人が検索しやすいキーワードに絞って出稿すれば、掲載を始めてすぐにアクセスを集めやすいのが特徴です。

引用・参照:「『立川市 税理士』検索ページ」Yahoo! JAPAN

税理士を含む士業のキーワードは、クリック単価が高くなりやすい傾向があります。おおよそのCVRやCPAは以下です。

指標

目安

月額予算

5万〜30万円

クリック単価(CPC)

1,100円前後

想定CVR

2.0%程度

想定CPA

5万〜6万円程度

引用・参照:「リスティング広告のクリック単価の相場目安は?業種別の平均CPC早見表と下げ方8つを解説」マーケティングログ

出稿する際は、対応できる地域に配信を絞り、「税理士 年収」など相談につながりにくい検索語は除外します。また、広告のリンク先には料金や相談方法がわかるページを設定しましょう。

最初は少額から始め、問い合わせにつながったキーワードを見ながら予算や配信内容を調整していく方法がおすすめです。

Googleビジネスプロフィールの整備・MEO対策

Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップに事務所の情報を無料で掲載できるサービスです。

検索すると、地図とあわせて事務所の営業時間や電話番号、写真などが表示されます。

引用・参照:「日本税理士会連合会」Googleビジネスプロフィール

このGoogleビジネスプロフィールの情報を整え、検索結果で見つけてもらいやすくする取り組みがMEO対策です。

営業時間や電話番号、写真、カテゴリなどの基本情報を整えることで、検索結果での表示が改善することがあります。口コミの蓄積なども含め、MEO対策の効果を実感するまでには3〜6ヶ月ほどかかると考えておくとよいでしょう。

一度登録して終わりにせず、情報が古くなっていないか定期的に確認することも大切です。月に1〜2回ほど更新する日を決めておくと、無理なく続けやすくなります。

SNS広告(Meta・X等)の出稿

SNSは、通常の投稿だけで集客しようとするとフォロワーが増えるまで時間がかかります。一方、SNS広告であれば、フォロワーが少なくても、地域や年齢、興味・関心などを指定して広告を届けられるでしょう。

2025年の国内ソーシャル広告費は1兆3,067億円(前年比118.7%)と大きく伸びており、よく活用されていることがわかります。

引用・参照:「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニ

税理士事務所の場合、顧問契約を直接案内するよりも、以下のようにまず相談や資料請求につながる内容を広告にすると取り組みやすいでしょう。

  • 「インボイス対応セミナー」など無料セミナーへの申し込みを案内する

  • 決算書の読み方などの資料を配布し、見込み客との接点を作る

  • 創業予定者に向けて無料相談を案内する

Meta広告(Facebook・Instagram)は、地域や年齢などを指定して配信できます。まずは広告の内容を1つに絞って少額から始め、申し込み状況を見ながら予算や内容を調整していくとよいでしょう。

その他Web広告の出稿

リスティング広告やSNS広告のほかにも、Web広告にはいくつか種類があります。代表的なのが、他のWebサイトにバナーを出すディスプレイ広告と、一度サイトを訪れた人に再び広告を表示するリターゲティング広告です。

広告の種類

CVRの目安

主な役割

リスティング広告

3〜4%程度

今すぐ税理士を探している人に届ける

ディスプレイ広告

0.3〜0.8%程度

まだ事務所を知らない人に知ってもらう

リターゲティング広告

通常の広告より高い傾向がある

一度サイトを訪れた人に再度広告を見せる

引用・参照:「士業が行うべきWeb集客とは?マーケティング手法。実績、事例も紹介。」DIGITAL TRENDS「CVR(コンバージョン率)とは?計算方法から改善施策まで詳しく解説!」Digital Identity「リターゲティング広告を運用するには? 費用の相場や運用のメリット、効果アップの方法も解説」LINEヤフー for Business

ディスプレイ広告は、すぐに問い合わせを増やすというより、まず事務所を知ってもらうための広告です。リターゲティング広告は、一度サイトを見た人にもう一度広告を出せるため、再訪のきっかけを作れます。

一方で、バナーの作成や配信設定などに手間がかかり、ある程度の広告予算も必要です。小規模な税理士事務所であれば、まずはリスティング広告やMEO対策に取り組み、その後の選択肢として検討するとよいでしょう。

税理士紹介ポータル・認定アドバイザー制度への登録

税理士を探している人と出会う方法として、税理士紹介ポータルや会計ソフトの認定制度を利用する方法もあります。自事務所だけで集客するより、相談につながるきっかけを増やしやすいのが特徴です。

サービス・制度

特徴

費用の目安

ビスカス(税理士紹介センター)

条件に合う相談者を紹介してもらえる

成約時に紹介手数料が発生

税理士ドットコム

税理士を探している利用者の紹介を受けられる

継続契約の場合、紹介手数料は初年度年間報酬の72%(一括払いの場合)

freee認定アドバイザー

freee税理士検索への掲載など、集客支援を受けられる

年49,800円〜。認定には「個人資格1種類以上+3件以上へのfreee導入」が必要

マネーフォワード クラウド公認メンバー

ランクに応じて税理士検索サイトへの掲載順位などが変わる

ブロンズ0円、シルバー・ゴールド年24万円、プラチナ年50万円(税別)

紹介ポータルは、すでに税理士を探している人と接点を持つことができ、成約時の手数料や紹介される案件の内容はサービスによって異なります。

利用する際は、次の点を確認しておきましょう。

  • 成約した場合にいくら手数料がかかるか

  • 自事務所が得意とする業種や相談内容の案件があるか

  • 紹介を受けられる件数や条件に決まりがあるか

また、紹介される相談内容や件数は自事務所で調整できるものではないため、ほかの集客施策と組み合わせて活用するとよいでしょう。

中長期(半年〜2年)で育てるWeb集客施策

この章で紹介する施策は、成果が出るまでに時間がかかる一方、続けることで安定した集客につながりやすく、事務所にとっての資産になります。

短期施策で問い合わせを増やしつつ、並行して少しずつ取り組み始めるのがおすすめです。

  • SEO対策による自然流入の増加

  • ホワイトペーパーによるリード獲得

  • SNSアカウント(X・Instagram)の運用

  • YouTubeなど動画コンテンツ発信

  • noteでの情報・専門性発信

  • メルマガ・LINE公式アカウントの運用

SEO対策による自然流入の増加

SEO対策とは、「地域名+税理士」などで検索されたときに、自事務所のページを見つけてもらいやすくする取り組みです。広告とは違ってクリックごとに費用がかからないため、検索結果の上位に表示されるようになれば、継続的なアクセスや問い合わせが期待できます。

取り組む内容は、大きく「サイト内の改善」と「記事の作成」に分けられます。

取り組み

内容

サイト内の改善

表示速度を上げる、スマートフォンで読みやすくする、タイトルや見出しをわかりやすくする、関連するページを見つけやすくする

記事の作成

経営者が実際に検索している悩みや疑問に答える記事を、無理のないペースで公開する

たとえば、辻・本郷 税理士法人のホームページのコンテンツでは、会社設立やマイクロ法人、法人成りなど、相談者の悩みに合わせて項目を分けています。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人の起業ガイド」辻・本郷 税理士法人

また、顧客からよく聞かれる質問をもとに記事を増やしていくと、テーマを決めやすくなります。

SEOは成果が出るまで数ヶ月以上かかることもあるため、最初から本数を増やしすぎず、続けられるペースで取り組みましょう。

ホワイトペーパーによるリード獲得

ホワイトペーパーとは、見込み客に役立つ資料を無料で配布し、ダウンロード時にメールアドレスなどの連絡先を受け取る方法です。

「相談する」よりも「資料を受け取る」ほうが申し込みやすいため、まだ税理士への相談を具体的に考えていない人とも接点を作れます。問い合わせフォームだけでは届きにくい層とつながれる点がメリットです。

税理士事務所であれば、次のような資料が考えられます。

  • インボイス制度の対応チェックリスト

  • 経営者向けの決算書の読み方ガイド

  • 創業融資を申し込む前に準備する書類一覧

  • 業種別の経費に関する判断早見表

当社が開発・運営するmetricsでも、経営分析や予実管理に関する資料をダウンロードできるページを用意しています。

引用・参照:「資料請求」metrics

入力項目が多すぎると、途中で申し込みをやめる人も増えます。まずは連絡に必要な項目に絞り、詳しい内容はその後のメールや相談時に確認するとよいでしょう。

SNSアカウント(X・Instagram)の運用

SNS広告と、XやInstagramのアカウント運用は目的が異なります。広告は費用をかけて短期間で多くの人に届ける方法ですが、アカウント運用は継続して情報を発信し、事務所を知ってもらう機会を少しずつ増やしていく方法です。

項目

SNS広告(短期)

アカウント運用(中長期)

効果が出るまで

配信後すぐ

半年〜1年以上

費用

月3万〜10万円程度

基本無料

届く相手

条件を指定して配信した相手

フォロワーや投稿を見つけた人

主な目的

申し込み・資料請求

認知や信頼を増やす

投稿内容に迷ったら、顧問先からよく聞かれる質問をテーマにすると始めやすくなります。税制改正のポイントや経営者が間違えやすい点など、普段の業務で説明している内容もそのまま活用できます。

たとえば、辻・本郷 税理士法人のXアカウントでは、「税務の解説」「セミナーの案内」「事務所からのお知らせ」などが主な投稿内容です。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人(@HT_TAX)」X

また、図や画像を使ってわかりやすく伝えたい場合は、以下のようなInstagramも選択肢になります。

引用・参照:「税理士法人TAP(@tax.tap)」Instagram

どちらを使う場合も、無理なく続けられる回数を決めることが大切です。週2〜3回などを目安に投稿し、プロフィールにはホームページや問い合わせ先を載せておきましょう。

YouTubeなど動画コンテンツ発信

動画は、税務の知識だけでなく、税理士の話し方や人柄まで伝えられるのが特徴です。問い合わせ前にどんな人が対応するのかを知ってもらえるため、相談への不安を減らすことにもつながります。

以下のテーマなど、普段の業務でよく説明している内容から選ぶと始めやすいでしょう。

  • 確定申告やインボイス制度などの解説

  • 顧問先へのインタビューや支援事例の紹介

  • 「経費にできるもの・できないもの」など、よくある質問への回答

  • セミナー動画を5〜10分程度に分けて公開する

たとえば、辻・本郷 税理士法人のYouTubeチャンネルでは、「税務・資産管理の解説」「ファミリーオフィスに関する情報」「税理士のキャリアや働き方」などの動画を配信しています。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人チャンネル」YouTube

動画は撮影や編集に時間がかかるため、毎回一から作ると続けにくくなります。話す内容や編集方法をある程度決め、1回の撮影で数本まとめて収録するなど、続けやすい形を作ることが大切です。

noteでの情報・専門性発信

noteは、記事を作成して公開できるサービスです。自社サイトにブログ機能がなくても、アカウントを作ればすぐに情報発信を始められるのが特徴です。

2026年5月には会員数が1,248万人を超え、法人による利用も広がっています。

引用・参照:「note紹介記事」note

始める場合は、次の流れで進めるとよいでしょう。

  1. noteでアカウントを作成する

  2. プロフィールに事務所名・対応地域・得意分野・ホームページのURLを載せる

  3. 税務や経営に関する記事を投稿する

  4. 記事の最後に問い合わせページや資料ダウンロードへのリンクを置く

記事は「相続」「創業融資」「税制改正」など、テーマごとにマガジンでまとめておくと、読者が関心のある情報を探しやすくなります。

たとえば、辻・本郷 税理士法人の採用公式noteでは、「社員インタビュー」「仕事内容やキャリアの紹介」「グループ各社の事業・挑戦ストーリー」などを発信しています。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人|採用公式note」note

テーマごとに記事をまとめる方法は、顧問先向けの情報発信にも使えます。自社サイトでブログを用意するのが難しい場合は、まずnoteから始める方法もあります。

メルマガ・LINE公式アカウントの運用

資料のダウンロードやセミナー参加をきっかけに連絡先を得ても、すぐに税理士への相談につながるとは限りません。そこで、メルマガやLINEで定期的に情報を届け、必要になったときに思い出してもらえる関係を作っておくことが大切です。

このように、見込み顧客に継続的に情報提供を行い、将来の相談や問い合わせにつなげていく取り組みを「ナーチャリング」といいます。

税理士への相談は、決算や創業、融資、事業承継などのタイミングで必要になることが多いため、普段から接点を持っておくことが将来の相談につながります。

配信する内容は、以下など売り込みよりも役立つ情報を中心にするとよいでしょう。

  • 税制改正や制度変更のうち、読者に関係する情報

  • セミナーや個別相談会の案内

  • よくある相談への回答

  • 事務所の取り組みやスタッフの紹介

たとえば、税理士法人松本のLINE公式アカウントでは、「税務相談の受付」「確定申告や節税制度に関する情報」「事務所の取り組みや日常」などを発信しています。

引用・参照:「税理士法人松本 LINE公式アカウント」LINE OFFICIAL ACCOUNT

配信方法としては、メールマガジンとLINE公式アカウントがあります。LINE公式アカウントは無料から始められ、配信数に応じてプランを選べます。

見込み客がまだ少ない段階なら、無料プランやメール配信ツールの無料枠でも十分です。まずは月1回ほどから始め、反応を見ながら配信内容や頻度を調整していきましょう。

Web集客方法の選び方の基準

Web集客の施策は、費用だけで決めるのではなく、自事務所の強みを伝えやすいか、無理なく続けられるかも含めて選ぶことが大切です。

ここでは、予算・伝えやすさ・運用にかかる手間の3つの基準で整理します。

  • 予算・コスト

  • 専門性・強みの伝えやすさ

  • 運用工数・リソース

予算・コスト

まず確認したいのは、集客に毎月どのくらい予算をかけられるかです。無料や少額で始められる施策もあれば、広告費や外注費が必要な施策もあるため、予算によって選べる方法は大きく変わります。

区分

施策

費用の目安

無料〜低コスト

Googleビジネスプロフィール(MEO)

0円

無料〜低コスト

SNSアカウント運用・note発信

0円

無料〜低コスト

過去顧客への架電・メール

0円

無料〜低コスト

ホームページの自作

月1,000〜4,000円程度

一定の予算が必要

リスティング広告

月5万〜30万円

一定の予算が必要

SNS広告

月3万〜10万円程度

一定の予算が必要

ブログ・コラムの外注

1記事15,000円〜

一定の予算が必要

ホームページの制作外注

初期30万〜100万円+保守月5,000〜20,000円

予算の目安としては、開業直後なら月5万円以下、開業1〜2年目なら月5〜15万円、経営が安定してきたら月15万円以上という考え方もあります。

引用・参照:「税理士の集客方法」freee

開業直後は、MEO対策やSNS・note、自作のホームページなど、費用を抑えて始められる施策から取り組む方法があります。顧問先が増えて予算に余裕が出てきたら、広告や外注も検討するとよいでしょう。

専門性・強みの伝えやすさ

同じ予算でも、事務所の強みによって向いている施策は変わります。相続や資金調達、M&Aなど得意分野がはっきりしている場合は、その内容を詳しく伝えられる施策と相性がよいでしょう。

事務所のタイプ

向いている施策

理由

特定の業種・分野に強い

ブログ・コラム、YouTube、note

専門分野に絞って詳しく発信しやすい

地域密着で幅広く対応

MEO対策、リスティング広告

「地域名+税理士」で探している人に届きやすい

創業・スタートアップ支援に強い

SNS運用、ホワイトペーパー

まだ相談先を決めていない段階から接点を持ちやすい

強みがまだ明確でない

まず強みを整理する

伝える内容が定まらないと、施策を始めても違いが伝わりにくい

「法人税務全般に対応」「相続から資金調達まで幅広く支援」といった表現だけでは、ほかの事務所との違いが伝わりにくくなります。

強みがはっきりしていない場合は、まずは既存の顧問先を業種や会社規模、依頼内容などで整理してみましょう。長く契約が続いている顧客や、相談が多い分野を見ると、自事務所が評価されているポイントを見つけやすくなります。

運用工数・リソース

3つ目の基準は、毎月どのくらい集客に時間を使えるかです。効果が出るまで続けられるかどうかも、施策を選ぶうえで大切なポイントです。

施策

月あたりの工数目安

更新が止まった場合

MEO対策

1〜2時間

投稿が止まっても、登録した情報は残る

リスティング広告

2〜3時間

配信は続くが、効果の低いキーワードに費用がかかることがある

ブログ・コラム

10〜20時間

新しい記事を増やせなくなる

SNS運用

5〜10時間

投稿が止まると見てもらう機会が減りやすい

YouTube

15〜30時間

新しい動画からの流入が増えにくくなる

メルマガ・LINE

2〜4時間

見込み客と接する機会が減る

確定申告や決算の時期に時間を確保しにくい場合は、日々の更新が少なくても続けやすい施策を選ぶとよいでしょう。MEO対策やリスティング広告は、最初に設定を整えれば、その後の作業を比較的抑えやすい施策です。

一方、SNSやYouTubeは継続して発信する必要があります。事務所内で担当者や更新の頻度を決めるのが難しい場合は、外注も含めて検討するとよいでしょう。

Web集客施策を実際に行う場合の選択肢

Web集客を進める方法は、自社で行うほか、フリーランスや広告代理店に依頼する方法があります。

費用だけでなく、社内で使える時間や任せたい範囲に合わせて選ぶことが大切です。

  • 自社で行う

  • フリーランスに依頼する

  • 広告代理店に依頼する

自社で行う

自社で対応する場合、外注費を抑えられる一方で、税理士本人やスタッフの作業時間が必要になります。確定申告や決算の時期と重なると更新が止まりやすいため、無理なく続けられる施策から始めることが大切です。

自社で取り組みやすい施策には、次のようなものがあります。

  • Googleビジネスプロフィールで営業時間や対応業務、写真などを整える

  • SNSで顧問先からよく聞かれる質問や税務情報を発信する

  • noteで税務や経営に関する記事を公開する

  • 過去の問い合わせ履歴や顧客リストをもとにメールや電話で連絡する

続けるには、担当者と作業する時間をあらかじめ決めておくとよいでしょう。たとえば「毎週金曜の16時から1時間はGoogleビジネスプロフィールを更新する」と決めておけば、後回しになりにくくなります。

一方、リスティング広告の運用やSEOを意識したサイト改善には、ある程度の知識や経験が必要です。自社で対応する時間が取りにくい場合は、フリーランスや広告代理店への依頼も検討するとよいでしょう。

フリーランスに依頼する

記事の作成やバナー制作、SNS運用など、必要な作業だけを依頼できるのがフリーランスを利用するメリットです。制作会社にまとめて依頼するより費用を抑えやすく、小さく始めたい場合にも向いています。

ランサーズ株式会社の調査によると、国内のフリーランス人口は1,303万人、経済規模は20兆3,200億円に達しており、フリーランスに仕事を依頼する企業も増えています。

引用・参照:「フリーランス実態調査 2024年」ランサーズ株式会社

依頼先は、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサービスで探せます。依頼する際は、次の点を確認しておきましょう。

確認すること

内容

実績・得意分野

過去の制作物や、税理士・士業に関する経験を確認する

依頼内容・納期

どこまで任せるのか、いつまでに必要なのかを決める

修正・追加料金

修正できる回数や、追加費用が発生する条件を確認する

依頼内容は、税務や会計などの専門知識も含め、求める経験や対応範囲をできるだけ具体的に書いておきましょう。

ブログ記事の執筆を依頼する募集文の例

【依頼内容】
税理士事務所のコラム記事を執筆いただける方を募集します。
【テーマ】
建設業の経営者向けに、インボイス制度の経過措置をわかりやすく解説する記事
【文字数・本数】
1記事3,000〜4,000文字/まずは3本、継続依頼あり
【報酬】
1記事15,000円(税込・システム利用料込み)
【求める方】
・税務や会計に関する記事の執筆経験がある方
・国税庁などの一次情報を確認して執筆できる方
・専門用語をわかりやすく説明できる方
【納品の流れ】
構成案の提出 → 弊所で確認・修正 → 本文執筆 → 納品

フリーランスは、業務量に応じて依頼する範囲や本数を調整しやすく、相性のよい人が見つかれば長期的なパートナーとして協力してもらえる点もメリットです。一方、個人で活動しているため、繁忙期には対応できる量が限られたり、急な事情で依頼を継続できなくなったりする可能性があります。

広告代理店に依頼する

ホームページ制作から広告運用、SEO、記事制作まで、まとめて依頼できるのが広告代理店です。自社で集客にかける時間を確保しにくい場合に頼りやすい一方、費用は自社対応やフリーランスへの依頼より高くなる傾向があります。

広告代理店に依頼する場合、広告費に応じて手数料がかかるケースが一般的であり、運用手数料は広告費の20%前後が目安です。最低手数料を月3万〜10万円程度に設定していることもあるため、毎月の費用を確認しておきましょう。

広告代理店への依頼は、次のような場合に向いています。

  • 広告やSEOなど複数の施策を進めたいが、社内に担当者を置けない

  • 広告の画像や文章、問い合わせページの改善までまとめて任せたい

  • 定期的に結果を確認しながら、次に何を改善するか相談したい

依頼先を選ぶ際は、税理士業界での支援実績や得意分野、レポート・打ち合わせの頻度なども比較しておくとよいでしょう。

また、代理店と定期的に成果や改善策を確認することで、広告運用やSEOに関するノウハウを自社に蓄積できる場合もあります。将来的に一部の業務を内製化したい場合は、運用方法や改善の考え方まで共有してもらえる代理店を選ぶとよいでしょう。

【予算別】Web集客施策の組み合わせモデルケース

ここまで紹介した施策や選び方を踏まえて、予算ごとにどのように組み合わせるかを4つのモデルケースで紹介します。

あくまで一例なので、自事務所の予算や使える時間に合わせて調整してください。

  • モデルケース①:月1〜3万円で低予算スタート

  • モデルケース②:月5〜10万円で即効性重視

  • モデルケース③:月10〜30万円で中長期の資産構築

  • モデルケース④:月30万円以上でまとめて外注

モデルケース①:月1〜3万円で低予算スタート

広告費を抑え、無料で使えるサービスや自社で取り組める施策を中心に組み合わせた例です。開業したばかりの事務所や、まずは大きな費用をかけずに集客を始めたい場合に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

ホームページ(ノーコードで自作)

1,000〜4,000円

1時間

Googleビジネスプロフィール(MEO)

0円

1〜2時間

SNSアカウント運用(X・Instagram)

0円

5時間

note発信

0円

3〜5時間

過去顧客への架電・メール

0円

2時間

税理士紹介ポータルへの登録

0円(成約時に紹介手数料)

1時間

会計ソフトの認定アドバイザー登録

4,000円程度 ※複数

1時間/登録数

合計

月1〜3万円

14〜17時間

費用を抑えられる分、自社で作業する時間が必要です。月14〜17時間であれば、週に3〜4時間ほどを集客に使うことになります。確定申告や決算の時期は時間を取りにくいため、投稿や更新の回数を減らすなど、無理なく続けられる予定を組んでおきましょう。

優先したいのは、無料で始められ、地域で税理士を探している人にも見つけてもらいやすいMEO対策です。あわせて税理士紹介ポータルや会計ソフトの税理士検索にも登録しておくと、自社サイトやSNSからの問い合わせが増えるまで、新しい相談につながるきっかけを増やせます。

モデルケース②:月5〜10万円で即効性重視

モデルケース①の施策に、リスティング広告を加えた例です。できるだけ早く問い合わせを増やしたい場合や、特定の分野の顧客を増やしたい事務所に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

モデルケース①の一式

1〜3万円

14〜17時間

リスティング広告(自社運用)

5万円

2〜3時間

広告用の専用ページ作成

初月のみ数千円

初月3時間

合計

月6〜8万円

16〜20時間

クリック単価を1,100円、問い合わせ率を2.0%とした場合、月5万円の広告費で約45クリック、問い合わせは1件前後が目安になります。

広告費が見合う成果が得られるかどうかは、契約後に得られる売上も含めて判断するとよいでしょう。たとえば月額3万円の顧問契約が2年間続けば売上は72万円になるため、1件の契約につながった場合は広告費を回収できる可能性があります。

また、広告は出したままにせず、定期的な見直しが必要です。月に一度は実際に検索された言葉を確認し、問い合わせにつながりにくいキーワードを除外するなど、配信内容を調整していきましょう。

モデルケース③:月10〜30万円で中長期の資産構築

広告で短期の問い合わせを増やしながら、SEO記事や動画にも取り組む例です。顧問先がある程度増え、今後の集客を安定させたい事務所に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

モデルケース①の一式

1〜3万円

14〜17時間

リスティング広告(自社運用)

5〜10万円

2〜3時間

ブログ・コラムの執筆外注(月4本)

6万円(1記事15,000円)

4時間(構成確認・内容確認)

動画の編集外注(月2本)

2万円(1本10,000円)

5時間(撮影・台本作成)

合計

月14〜21万円

25〜29時間

この予算帯では、広告費に加えて記事や動画の外注費もかかるため、あらかじめ使える予算を決め、どこにどれだけかけるか整理しておくことが大切です。

また、外注しても事務所側の作業がなくなるわけではありません。記事の構成や税務内容の確認、動画の撮影などは自社で対応する必要があります。

また、施策ごとに成果を見る時期は分けて考えましょう。広告は毎月の問い合わせ数を確認し、SEO記事や動画は半年ほどの期間でアクセスや反応の変化を見ると判断しやすくなります。

モデルケース④:月30万円以上でまとめて外注

ホームページの制作から広告運用、SEO、記事制作までを広告代理店にまとめて依頼する例です。自社で集客に使える時間が少なく、できるだけ外部に任せたい事務所に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

広告出稿費

20万円

0時間

運用手数料(広告費の20%)

4万円

0時間

SEO・コンテンツ制作

10万円

2時間(内容確認)

サイトの保守管理

1〜2万円

0時間

定例ミーティング・レポート確認

手数料に含まれる

2時間

合計

月35万円前後

4時間

ホームページを新しく制作する場合は、これとは別に30万〜100万円ほどの初期費用がかかることもあります。

費用は高くなりますが、自社で行う作業を月4時間ほどまで減らせるのが大きな特徴です。税理士本人は、記事の内容確認や定例ミーティングなど、判断が必要な部分に集中できます。

ただし、すべて任せたままにするのではなく、毎月の問い合わせ件数や問い合わせ1件あたりの費用は確認しておきましょう。思うような結果が続かない場合は、広告費や依頼する内容を見直すことも必要です。

Web集客だけで完結しない場合の他の集客ルートとの組み合わせ方

ここまでWeb集客を中心に紹介してきましたが、税理士事務所の集客方法はWebだけではありません。紹介や人脈、外部サービスなども組み合わせることで、新しい顧客と出会う機会を増やせます。

実際、新規顧客の獲得経路では、顧問先からの紹介が71.9%を占めるという調査もあります。

引用・参照:「会計事務所運営の基礎知識」freee

主な集客ルートを整理すると、次のとおりです。

ルート

具体的な施策

特徴

Web集客

SEO、MEO、リスティング広告、SNS、動画、note、メルマガ

継続して問い合わせにつながる仕組みを作りやすいが、成果が出るまで時間がかかる施策もある

紹介・人脈

顧問先からの紹介、金融機関や他士業との連携、交流会、セミナー

契約につながりやすい一方、紹介件数を自分で増減しにくい

Web以外からの営業

DM、チラシ、電話営業など

地域や業種を絞って直接案内できるが、営業に時間がかかる

外部サービスの活用

税理士紹介サイト、営業代行、会計ソフトの認定アドバイザー制度

自社だけでは出会えない顧客と接点を持てるが、手数料や利用料がかかる場合がある

これらは、それぞれ別の方法として考える必要はありません。複数の方法を組み合わせることで、以下のようにそれぞれの集客方法を活かしやすくなります。

  • 紹介された人がホームページを見て、料金や対応業務を確認する

  • 交流会やセミナーで知り合った人に、メルマガやLINEで情報を届ける

  • 実際の支援内容を事例記事にして、ホームページやSNSで紹介する

特にホームページは、Web以外の集客に力を入れる場合でも、料金や対応業務、実績などをわかりやすく載せておくことが大切です。

紹介や人脈、外部サービスを使った集客については、以下の記事でも詳しく紹介していますので、合わせてご確認ください。

税理士が顧問先を増やす17の方法とは?獲得ルート別の具体策と増えた後の対応まで解説

自事務所の状況に合わせて、取り組みやすい方法から始め、少しずつ集客経路を増やしていきましょう。

顧問提案を強化するなら「metrics」

Web集客で問い合わせを増やせても、初回相談で「経営支援にも対応しています」と伝えるだけでは、他事務所との違いは十分に伝わりません。

どのような支援を受けられるのかまで具体的に示すことが大切です。

そのためには、経営支援の内容を説明するだけでなく、実際にどのようなデータを見ながら支援するのかを示せる仕組みがあると伝わりやすくなります。

当社が開発・運営するmetricsは、会計データをもとに、経営状況をわかりやすく確認できるクラウド経営分析ツールです。税理士法人・会計事務所にも広く利用されています。

metricsを導入することで、顧問先への経営報告をわかりやすくし、経営支援を自事務所の強みとして伝えやすくなります。

2026年のアップデートではAI機能も強化され、対話しながら予算管理やダッシュボードの作成を進められるようになりました。主な特徴は、次の4つです。

  • 見やすいダッシュボードでスマートな経営支援を実現

  • 予算管理と将来予測で未来に繋がる経営を支援

  • AIが経営データを読み解き意思決定をサポート

  • ストレスフリーな初期設定と自動API連携

見やすいダッシュボードでスマートな経営支援を実現

metricsでは、売上の推移や費用の内訳、資金の動きなどをダッシュボードでまとめて確認できます。商談時に画面を見せれば、「契約後はどのような形で経営状況を確認できるのか」を具体的に伝えやすくなります。

契約後の経営報告にも活用できる点が特徴です。毎月Excelで資料を作り直す手間を減らせるほか、気になる数字から仕訳の明細まで確認できるため、顧問先との面談も進めやすくなります。

予算管理と将来予測で未来に繋がる経営を支援

metricsでは、これまでの実績を確認するだけでなく、予算を立てて今後の見通しを顧問先と一緒に確認できることも特徴です。予算の数字を変更すると損益の見込みも更新されるため、「売上がこの水準なら利益はどのくらいになるか」といった話もしやすくなります。

細かな予算を作るのが難しい場合は、過去の実績をもとに期末の見込みを自動で算出する機能も利用できます。予算と実績、今後の見込みを見ながら話せるため、毎月の数字の報告だけでなく、これからの経営について相談する場を作りやすくなるでしょう。

AIが経営データを読み解き意思決定をサポート

metricsには、経営データの分析やダッシュボードの作成、予算案づくりを支援する「AI CFO」が搭載されています。資料の確認や数字の変化のチェック、確認すべきポイントの整理をAIに任せることで、担当者は顧問先への提案や改善策を考える時間を取りやすくなるでしょう。

顧問先ごとの確認方法や、業種ごとに見るポイントを決めておけば、事務所内で共有して使うこともできます。担当者が変わった場合でも、これまでの確認方法を引き継ぎやすくなる点もメリットです。

また、「売上と費用を並べて見たい」「来期は売上を20%伸ばしたい」などと入力すると、目的に合わせたダッシュボードや予算案の作成を進められるでしょう。

実際の使い方は、以下のYouTube動画でも確認できます。

metrics AI CFO 機能紹介プレイリスト|YouTube

ストレスフリーな初期設定と自動API連携

metricsは、freeeマネーフォワードとAPI連携でき、会計データを自動で取り込めます。初回の連携時には、過去分を含む会計データをまとめて取り込めます。

顧問先ごとにデータを手作業で整理する手間を減らせるため、導入後すぐに経営分析や報告に使いやすい点も特徴です。

連携後はデータが定期的に更新されるため、面談のたびに会計ソフトから数字を取り出して資料を作り直す作業も減らせます。

Web集客で増えた問い合わせを契約につなげたい方や、顧問先が増えたあとの業務を整えたい方は、無料デモで実際の画面をご確認ください。

リンク先の日程調整ページから、ご都合のよい日時を選んで予約できます。

税理士事務所へのmetrics導入事例

ここからは、実際にmetricsを導入している4つの事務所の事例を紹介します。

いずれも、月次面談やレポート作成の手間を減らし、顧問先との相談や提案に使う時間を増やしています。

  • 伊藤会計事務所|属人化していた面談準備を定型化し、新人でも同じ品質の報告へ

  • エンジョイント税理士法人|試算表中心の報告会から、未来を話し合う場へ

  • スタートアップ税理士法人|コストと見られていた経理代行を、投資と呼べる支援へ

  • みらいと税理士法人|レポート作成の工数を削り、経営者との対話を能動的に

伊藤会計事務所|属人化していた面談準備を定型化し、新人でも同じ品質の報告へ

項目

内容

課題

面談前に確認する内容や準備時間が担当者によって異なり、経験の浅いスタッフほど時間がかかっていた

metricsの活用方法

面談前にmetricsの決められたウィジェットを確認する流れに統一

効果

準備時間を減らし、担当者が変わっても同じ流れで面談準備を進めやすくなった

伊藤会計事務所では、面談前に何をどこまで確認するかが担当者によって異なり、経験の浅いスタッフほど準備に時間がかかることが課題でした。

そこで、面談前にmetricsの決められたウィジェットを確認する流れにそろえました。担当者の経験にかかわらず必要な数字を確認しやすくなり、準備時間を減らしながら、報告内容もそろえやすくなっています。

担当者が変わった場合も、前任者が使っていたウィジェットを引き継げるため、面談準備を一から組み立て直す必要がありません。事務所内で同じ流れを使えることで、担当者による違いも抑えやすくなりました。

エンジョイント税理士法人|試算表中心の報告会から、未来を話し合う場へ

項目

内容

課題

経験の浅いメンバーほど、過去や現在の数字の説明に時間がかかり、今後の経営について話す時間を取りにくかった

metricsの活用方法

面談で使うウィジェットを全社でそろえ、日々の業務でも報告に必要な情報をmetricsにまとめるようにした

効果

経験の浅いメンバーでも重要な数字を説明しやすくなり、今後の経営について話す時間が増えた

エンジョイント税理士法人では、顧問先との面談で、過去の実績を確認するだけでなく、今後の経営について話すことを大切にしていました。しかし、試算表を中心にした報告では、経験の浅いメンバーほど数字の説明に時間がかかり、その先の話まで進みにくいことが課題でした。

そこで、面談で確認するmetricsのウィジェットを全社でそろえ、誰が担当しても同じ流れで報告できるようにしました。日々の業務でも、面談で必要になる情報をあらかじめ整理しておくことで、準備や説明を進めやすくしています。

その結果、経験の浅いメンバーでも重要な数字を示しやすくなり、面談では経営上の課題や今後の見通しについて話す時間を取りやすくなりました。

スタートアップ税理士法人|コストと見られていた経理代行を、投資と呼べる支援へ

項目

内容

課題

試算表を渡すだけでは、経営者が数字を経営判断や資金調達にどう活かせばよいかわかりにくかった

metricsの活用方法

部門・品目・取引先などの情報をfreeeと連携し、入力したデータがレポートに反映される仕組みを整えた

効果

面談準備の負担が減り、経営の方向性や資金調達について提案する時間を取りやすくなった

スタートアップ税理士法人では、経理代行が単なる作業として受け取られやすく、経営支援としての価値を伝えにくいことが課題でした。試算表を渡すだけでは、経営者がその数字を経営判断や資金調達にどう活かせばよいかまで伝えきれなかったためです。

そこで、部門・品目・取引先などの情報をfreeeとmetricsで連携し、入力した会計データがレポートに反映されるようにしました。数字を確認しやすくなったことで、面談前の資料作成にかかる手間も減り、経営者との話し合いに時間を使いやすくなっています。

その結果、定例会議では数字の報告だけでなく、今後の経営や資金調達についても話を進めやすくなりました。税理士や社労士などグループ内の各法人とも情報を共有しながら、経営を支える提案につなげています。

みらいと税理士法人|レポート作成の工数を削り、経営者との対話を能動的に

項目

内容

課題

1社あたり1〜2時間、月に最大30時間を財務分析やレポート作成に使い、担当者によって内容にも差が出ていた

metricsの活用方法

会計ソフトとのAPI連携でデータ取得を自動化し、使うウィジェットを統一。AI CFOも分析に活用した

効果

レポート作成が1〜2時間から約3分に短縮され、今後の経営について話す時間を増やせるようになった

みらいと税理士法人では、財務分析やレポート作成に多くの時間がかかり、担当者によって報告内容に差が出ることが課題でした。1社あたり1〜2時間、月では最大30時間ほどを準備に使っていました。

metrics導入後は、会計ソフトとのAPI連携によってデータの取得や更新を自動化し、レポート作成の手間を減らしました。さらに、面談で使うウィジェットをそろえ、必要に応じてAI CFOで数字の変化を確認できるようにしています。

その結果、レポート作成は1〜2時間から約3分に短縮されました。「人をもう一人採用したら利益はどう変わるか」といった今後の経営についても話しやすくなり、支援中の5社すべてが過去最高売上を更新しています。今後は、対応する顧問先を5社から10社ほどまで増やせる見通しも立っています。

まとめ

本記事では、自社サイトの整え方から、短期・中長期のWeb集客施策、施策の選び方、外注方法、予算別の組み合わせ例まで紹介しました。

まず整えておきたいのがホームページです。広告やSNSでアクセスを増やしても、料金や得意分野、実績などの情報が不足していると、問い合わせにはつながりにくくなります。

集客施策は、リスティング広告やMEO対策など短期で反応を得やすいものと、SEOや動画、noteなど時間をかけて育てるものに分かれます。予算や使える時間、自事務所の強みに合わせて組み合わせることが大切です。

また、Webだけでなく、顧問先からの紹介や他士業とのつながり、外部サービスも活用すると、相談につながる機会を増やせます。自社で対応する時間が足りない場合は、フリーランスや広告代理店への依頼も検討しましょう。

あわせて、顧問先が増えたあとの業務体制も整えておく必要があります。まずは取り組みやすい施策を1〜2つ選び、一定期間続けながら問い合わせやアクセスの変化を確認してみるとよいでしょう。

「新規の相談は知人や既存のお客様からの紹介が中心」「ホームページは作ったが問い合わせが少ない」こうした悩みを抱えている税理士事務所は少なくありません。

このような状態が続くと、新規の相談につながる機会が限られ、思うように問い合わせを増やせないこともあります。

紹介以外の経路から相談につながるきっかけを増やす方法として、Webを活用した集客があります。

Web集客には、広告のように比較的早く反響を得やすい施策もあれば、SEOや動画のように成果が出るまで時間がかかるものの、長く集客に役立つ施策もあることが特徴です。

本記事では、事務所サイトの役割や作り方をはじめ、短期・中長期で取り組める具体的な集客施策、その選び方、外注する場合も含めた進め方、予算別の組み合わせ例まで紹介します。

Web集客の始め方や自分の事務所に合う方法を知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

経営支援を強みに、集客につなげるなら「metrics」
metricsは、税理士・中小企業向けのクラウド経営分析ツールです。
freeeやマネーフォワードとのAPI連携で財務データを自動取得し、月次レポートの作成や顧問先への経営報告をスムーズにします。
Web集客では、事務所を見つけてもらうだけでなく、強みや支援内容をうまく伝えることも大切です。metricsを活用することで、財務データをもとにした経営分析や月次報告を行いやすくなり、顧問先への支援内容の充実につなげられます。
経営支援にも力を入れ、事務所として提供できるサービスの幅を広げたい方は、こちらをご覧ください。

【前提】税理士の集客に自社サイト(ホームページ)は重要

税理士を探している経営者の多くは、ネット検索や比較サイトを使って候補を絞り込みます。知人から紹介を受けた場合でも、事務所名を検索して、どんな事務所なのかを確認することがあります。

たとえば、税理士事務所を探す際の流れは次のとおりです。

  • 事務所名を検索し、対応業務や事務所の特徴を確認する

  • 料金やサービス内容を見て、自社に合いそうかを判断する

  • ほかの事務所とも比較したうえで、相談先を決める

そのため、自社サイトがなければ比較検討の候補に入りにくくなります。また、サイトがあっても必要な情報が少ないと、問い合わせを見送られることもあります。

このあと紹介するリスティング広告、MEO、SNS、動画などの施策も、基本的にはホームページへの訪問を増やし、問い合わせにつなげるための手段です。

まずは自社サイトの内容を整え、そのうえで流入を増やす施策に取り組むことが大切です。

問い合わせにつながるホームページに必要な要素

ホームページでは、以下の表のようにサイトを訪れた人が知りたい情報をわかりやすく記載していることが重要です。料金や対応地域、得意分野、実績、担当者の情報が不足していると、相談先として判断しにくくなります。

要素

内容

訪問者が確認したいこと

料金表

月額顧問料の目安、決算料、記帳代行の有無、追加費用の条件

どのくらい費用がかかるのか

対応地域

訪問できる範囲、オンライン面談への対応

自社の地域でも対応してもらえるのか

得意分野・対応業種

建設業、飲食、医療、相続、資金調達など

自社の業種や相談内容に詳しいのか

実績・事例

支援社数、業種別の事例、顧問先の声

安心して任せられるのか

プロフィール・顔写真

税理士の経歴や考え方、スタッフ紹介

どんな人が担当するのか

問い合わせ方法

フォーム、電話番号、初回相談の有無

どのように相談すればよいのか

こうした情報がそろっていると、問い合わせ前の不安を減らし、相談を検討してもらいやすくなります。

また、新しくアクセスを増やす前に、今あるアクセスを取りこぼしていないか確認することも大切です。すでに一定の訪問があるなら、まずは料金や対応業務、実績などの情報が不足していないか見直してみましょう。

自社サイト(ホームページ)の作成方法

ホームページは、誰がどのように作るかによって、初期費用や公開後の更新のしやすさが大きく変わります。

作成方法は大きく分けて自作と制作会社への外注の2つがあり、予算やかけられる時間、必要な機能に合わせて選ぶことが大切です。

  • 自作(ノーコード・生成AI活用)

  • 制作会社への外注

自作(ノーコード・生成AI活用)

ペライチ・Wix・STUDIOなどのノーコードツールを使えば、HTMLやWebデザインの専門知識がなくても、テンプレートなどを活用することで、簡単かつ低コストでホームページを作れます。

引用・参照:「サービスページ」ペライチ

基本的には、料金・対応地域・得意分野・実績・プロフィール・問い合わせ先などの掲載内容を決め、サイトに合うツールとテンプレートを選びます。その後、文章や写真を入れ、独自ドメインや問い合わせフォームを設定して公開する流れです。

また、生成AIを使えば、キャッチコピーやサービス紹介文の下書きも作れます。事務所の特徴や想定顧客を伝え、AIが作った文章を自事務所に合う内容へ修正すると効率的です。

ホームページの原稿を作成するプロンプト例

あなたは税理士事務所のWebコピーライターです。
以下の条件で、トップページの文章を作成してください。
・事務所名:〇〇税理士事務所
・対応地域:〇〇市および近隣3市
・得意分野:建設業の資金繰り支援と創業融資
・想定読者:年商1〜5億円の建設会社の経営者
・構成:キャッチコピー/選ばれる理由3つ/料金の目安/問い合わせへの案内
・条件:専門用語は避け、根拠のない「No.1」「最安値」などの表現は使わない

一方、自作では、公開後の更新や改善も基本的に自分で行う必要があります。問い合わせフォームでは個人情報を扱うため、次のような点に注意が必要です。

  • 管理画面に二段階認証を設定し、SSL(https化)も確認する

  • WordPressを使う場合は、本体やプラグインを定期的に更新する

  • 公開後も文章や料金、問い合わせ導線などを定期的に見直す

ノーコードツールと生成AIを活用すれば専門知識がなくても一定水準のサイトを作りやすいですが、継続的な更新・改善やセキュリティ管理を自分で対応する必要があります。

制作会社への外注

制作会社に依頼する場合、費用はサイトの規模によって異なります。

5〜10ページ程度で30万〜100万円、規模が大きいサイトでは80万〜300万円程度が目安です。公開後は、保守や更新にも別途費用がかかります。

項目

費用の目安

コーポレートサイト制作(5〜10ページ程度)

30万〜100万円

ページ数が多いサイトの制作

80万〜300万円

公開後の保守管理

月額5,000〜2万円

コンテンツ更新を含む運用

月額2万〜5万円

引用・参照:「【2026年最新】ホームページ作成費用の相場をサイト規模別一覧で解説」クラウドサーカス

自作に比べると費用はかかりますが、事務所の強みを整理するところから相談できるほか、サイトの構成やスマホ表示、表示速度なども含めて任せられる点がメリットです。

依頼先を選ぶ際は、金額だけでなく、次の点も確認しておきましょう。

  • 公開後にブログや料金表を自分たちで更新できるか

  • 月額の保守費用に何が含まれ、追加料金がかかる作業は何か

  • 税理士事務所や士業のサイトを制作した実績があるか

  • 税理士事務所の広告で注意すべき表現を理解しているか

見積もりは2〜3社から取り、金額とあわせて提案内容も比較することがおすすめです。

短期(1ヶ月〜半年)で成果を出すWeb集客施策

ここでは、取り組み始めてから比較的早く効果につながりやすい施策に絞って紹介します。

ただし、早く成果が出やすい分、広告費や運用の手間がかかる施策も多いため、予算や使える時間も含めて選ぶことが大切です。

  • 過去の問い合わせ・顧客への架電・メール

  • リスティング広告の出稿

  • Googleビジネスプロフィールの整備・MEO対策

  • SNS広告(Meta・X等)の出稿

  • その他Web広告の出稿

  • 税理士紹介ポータル・認定アドバイザー制度への登録

過去の問い合わせ・顧客への架電・メール

まず検討したいのが、過去に問い合わせがあった方や既存の顧客への連絡です。一度でも自事務所と接点があるため、初めて連絡する相手よりも話を聞いてもらいやすい傾向があります。

連絡先を整理するときは、次の3つに分けて考えるとわかりやすいです。

対象

連絡する理由

問い合わせがあったものの契約に至らなかった方

料金や時期が合わなかっただけで、その後に状況が変わっていることもある

見積もりを出したあと連絡が途絶えた方

当時は他事務所を選んでいても、改めて相談先を探している可能性がある

追加で提案できるサービスがある既存顧問先

相続や資金調達、補助金など、新しく対応できるようになった業務を案内できる

まずは過去2〜3年ほどの問い合わせ履歴をまとめ、メールで連絡したうえで、必要に応じて電話でフォローすると進めやすいでしょう。

連絡する際は、最初から契約を勧めるのではなく、相手に関係のある情報や相談できる内容を伝えることが大切です。連絡した結果も記録しておけば、今後いつ、どのような内容で連絡するかを考える際にも役立ちます。

リスティング広告の出稿

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果に「スポンサー」と表示される広告です。

「地域名+税理士」など、相談先を探している人が検索しやすいキーワードに絞って出稿すれば、掲載を始めてすぐにアクセスを集めやすいのが特徴です。

引用・参照:「『立川市 税理士』検索ページ」Yahoo! JAPAN

税理士を含む士業のキーワードは、クリック単価が高くなりやすい傾向があります。おおよそのCVRやCPAは以下です。

指標

目安

月額予算

5万〜30万円

クリック単価(CPC)

1,100円前後

想定CVR

2.0%程度

想定CPA

5万〜6万円程度

引用・参照:「リスティング広告のクリック単価の相場目安は?業種別の平均CPC早見表と下げ方8つを解説」マーケティングログ

出稿する際は、対応できる地域に配信を絞り、「税理士 年収」など相談につながりにくい検索語は除外します。また、広告のリンク先には料金や相談方法がわかるページを設定しましょう。

最初は少額から始め、問い合わせにつながったキーワードを見ながら予算や配信内容を調整していく方法がおすすめです。

Googleビジネスプロフィールの整備・MEO対策

Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップに事務所の情報を無料で掲載できるサービスです。

検索すると、地図とあわせて事務所の営業時間や電話番号、写真などが表示されます。

引用・参照:「日本税理士会連合会」Googleビジネスプロフィール

このGoogleビジネスプロフィールの情報を整え、検索結果で見つけてもらいやすくする取り組みがMEO対策です。

営業時間や電話番号、写真、カテゴリなどの基本情報を整えることで、検索結果での表示が改善することがあります。口コミの蓄積なども含め、MEO対策の効果を実感するまでには3〜6ヶ月ほどかかると考えておくとよいでしょう。

一度登録して終わりにせず、情報が古くなっていないか定期的に確認することも大切です。月に1〜2回ほど更新する日を決めておくと、無理なく続けやすくなります。

SNS広告(Meta・X等)の出稿

SNSは、通常の投稿だけで集客しようとするとフォロワーが増えるまで時間がかかります。一方、SNS広告であれば、フォロワーが少なくても、地域や年齢、興味・関心などを指定して広告を届けられるでしょう。

2025年の国内ソーシャル広告費は1兆3,067億円(前年比118.7%)と大きく伸びており、よく活用されていることがわかります。

引用・参照:「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニ

税理士事務所の場合、顧問契約を直接案内するよりも、以下のようにまず相談や資料請求につながる内容を広告にすると取り組みやすいでしょう。

  • 「インボイス対応セミナー」など無料セミナーへの申し込みを案内する

  • 決算書の読み方などの資料を配布し、見込み客との接点を作る

  • 創業予定者に向けて無料相談を案内する

Meta広告(Facebook・Instagram)は、地域や年齢などを指定して配信できます。まずは広告の内容を1つに絞って少額から始め、申し込み状況を見ながら予算や内容を調整していくとよいでしょう。

その他Web広告の出稿

リスティング広告やSNS広告のほかにも、Web広告にはいくつか種類があります。代表的なのが、他のWebサイトにバナーを出すディスプレイ広告と、一度サイトを訪れた人に再び広告を表示するリターゲティング広告です。

広告の種類

CVRの目安

主な役割

リスティング広告

3〜4%程度

今すぐ税理士を探している人に届ける

ディスプレイ広告

0.3〜0.8%程度

まだ事務所を知らない人に知ってもらう

リターゲティング広告

通常の広告より高い傾向がある

一度サイトを訪れた人に再度広告を見せる

引用・参照:「士業が行うべきWeb集客とは?マーケティング手法。実績、事例も紹介。」DIGITAL TRENDS「CVR(コンバージョン率)とは?計算方法から改善施策まで詳しく解説!」Digital Identity「リターゲティング広告を運用するには? 費用の相場や運用のメリット、効果アップの方法も解説」LINEヤフー for Business

ディスプレイ広告は、すぐに問い合わせを増やすというより、まず事務所を知ってもらうための広告です。リターゲティング広告は、一度サイトを見た人にもう一度広告を出せるため、再訪のきっかけを作れます。

一方で、バナーの作成や配信設定などに手間がかかり、ある程度の広告予算も必要です。小規模な税理士事務所であれば、まずはリスティング広告やMEO対策に取り組み、その後の選択肢として検討するとよいでしょう。

税理士紹介ポータル・認定アドバイザー制度への登録

税理士を探している人と出会う方法として、税理士紹介ポータルや会計ソフトの認定制度を利用する方法もあります。自事務所だけで集客するより、相談につながるきっかけを増やしやすいのが特徴です。

サービス・制度

特徴

費用の目安

ビスカス(税理士紹介センター)

条件に合う相談者を紹介してもらえる

成約時に紹介手数料が発生

税理士ドットコム

税理士を探している利用者の紹介を受けられる

継続契約の場合、紹介手数料は初年度年間報酬の72%(一括払いの場合)

freee認定アドバイザー

freee税理士検索への掲載など、集客支援を受けられる

年49,800円〜。認定には「個人資格1種類以上+3件以上へのfreee導入」が必要

マネーフォワード クラウド公認メンバー

ランクに応じて税理士検索サイトへの掲載順位などが変わる

ブロンズ0円、シルバー・ゴールド年24万円、プラチナ年50万円(税別)

紹介ポータルは、すでに税理士を探している人と接点を持つことができ、成約時の手数料や紹介される案件の内容はサービスによって異なります。

利用する際は、次の点を確認しておきましょう。

  • 成約した場合にいくら手数料がかかるか

  • 自事務所が得意とする業種や相談内容の案件があるか

  • 紹介を受けられる件数や条件に決まりがあるか

また、紹介される相談内容や件数は自事務所で調整できるものではないため、ほかの集客施策と組み合わせて活用するとよいでしょう。

中長期(半年〜2年)で育てるWeb集客施策

この章で紹介する施策は、成果が出るまでに時間がかかる一方、続けることで安定した集客につながりやすく、事務所にとっての資産になります。

短期施策で問い合わせを増やしつつ、並行して少しずつ取り組み始めるのがおすすめです。

  • SEO対策による自然流入の増加

  • ホワイトペーパーによるリード獲得

  • SNSアカウント(X・Instagram)の運用

  • YouTubeなど動画コンテンツ発信

  • noteでの情報・専門性発信

  • メルマガ・LINE公式アカウントの運用

SEO対策による自然流入の増加

SEO対策とは、「地域名+税理士」などで検索されたときに、自事務所のページを見つけてもらいやすくする取り組みです。広告とは違ってクリックごとに費用がかからないため、検索結果の上位に表示されるようになれば、継続的なアクセスや問い合わせが期待できます。

取り組む内容は、大きく「サイト内の改善」と「記事の作成」に分けられます。

取り組み

内容

サイト内の改善

表示速度を上げる、スマートフォンで読みやすくする、タイトルや見出しをわかりやすくする、関連するページを見つけやすくする

記事の作成

経営者が実際に検索している悩みや疑問に答える記事を、無理のないペースで公開する

たとえば、辻・本郷 税理士法人のホームページのコンテンツでは、会社設立やマイクロ法人、法人成りなど、相談者の悩みに合わせて項目を分けています。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人の起業ガイド」辻・本郷 税理士法人

また、顧客からよく聞かれる質問をもとに記事を増やしていくと、テーマを決めやすくなります。

SEOは成果が出るまで数ヶ月以上かかることもあるため、最初から本数を増やしすぎず、続けられるペースで取り組みましょう。

ホワイトペーパーによるリード獲得

ホワイトペーパーとは、見込み客に役立つ資料を無料で配布し、ダウンロード時にメールアドレスなどの連絡先を受け取る方法です。

「相談する」よりも「資料を受け取る」ほうが申し込みやすいため、まだ税理士への相談を具体的に考えていない人とも接点を作れます。問い合わせフォームだけでは届きにくい層とつながれる点がメリットです。

税理士事務所であれば、次のような資料が考えられます。

  • インボイス制度の対応チェックリスト

  • 経営者向けの決算書の読み方ガイド

  • 創業融資を申し込む前に準備する書類一覧

  • 業種別の経費に関する判断早見表

当社が開発・運営するmetricsでも、経営分析や予実管理に関する資料をダウンロードできるページを用意しています。

引用・参照:「資料請求」metrics

入力項目が多すぎると、途中で申し込みをやめる人も増えます。まずは連絡に必要な項目に絞り、詳しい内容はその後のメールや相談時に確認するとよいでしょう。

SNSアカウント(X・Instagram)の運用

SNS広告と、XやInstagramのアカウント運用は目的が異なります。広告は費用をかけて短期間で多くの人に届ける方法ですが、アカウント運用は継続して情報を発信し、事務所を知ってもらう機会を少しずつ増やしていく方法です。

項目

SNS広告(短期)

アカウント運用(中長期)

効果が出るまで

配信後すぐ

半年〜1年以上

費用

月3万〜10万円程度

基本無料

届く相手

条件を指定して配信した相手

フォロワーや投稿を見つけた人

主な目的

申し込み・資料請求

認知や信頼を増やす

投稿内容に迷ったら、顧問先からよく聞かれる質問をテーマにすると始めやすくなります。税制改正のポイントや経営者が間違えやすい点など、普段の業務で説明している内容もそのまま活用できます。

たとえば、辻・本郷 税理士法人のXアカウントでは、「税務の解説」「セミナーの案内」「事務所からのお知らせ」などが主な投稿内容です。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人(@HT_TAX)」X

また、図や画像を使ってわかりやすく伝えたい場合は、以下のようなInstagramも選択肢になります。

引用・参照:「税理士法人TAP(@tax.tap)」Instagram

どちらを使う場合も、無理なく続けられる回数を決めることが大切です。週2〜3回などを目安に投稿し、プロフィールにはホームページや問い合わせ先を載せておきましょう。

YouTubeなど動画コンテンツ発信

動画は、税務の知識だけでなく、税理士の話し方や人柄まで伝えられるのが特徴です。問い合わせ前にどんな人が対応するのかを知ってもらえるため、相談への不安を減らすことにもつながります。

以下のテーマなど、普段の業務でよく説明している内容から選ぶと始めやすいでしょう。

  • 確定申告やインボイス制度などの解説

  • 顧問先へのインタビューや支援事例の紹介

  • 「経費にできるもの・できないもの」など、よくある質問への回答

  • セミナー動画を5〜10分程度に分けて公開する

たとえば、辻・本郷 税理士法人のYouTubeチャンネルでは、「税務・資産管理の解説」「ファミリーオフィスに関する情報」「税理士のキャリアや働き方」などの動画を配信しています。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人チャンネル」YouTube

動画は撮影や編集に時間がかかるため、毎回一から作ると続けにくくなります。話す内容や編集方法をある程度決め、1回の撮影で数本まとめて収録するなど、続けやすい形を作ることが大切です。

noteでの情報・専門性発信

noteは、記事を作成して公開できるサービスです。自社サイトにブログ機能がなくても、アカウントを作ればすぐに情報発信を始められるのが特徴です。

2026年5月には会員数が1,248万人を超え、法人による利用も広がっています。

引用・参照:「note紹介記事」note

始める場合は、次の流れで進めるとよいでしょう。

  1. noteでアカウントを作成する

  2. プロフィールに事務所名・対応地域・得意分野・ホームページのURLを載せる

  3. 税務や経営に関する記事を投稿する

  4. 記事の最後に問い合わせページや資料ダウンロードへのリンクを置く

記事は「相続」「創業融資」「税制改正」など、テーマごとにマガジンでまとめておくと、読者が関心のある情報を探しやすくなります。

たとえば、辻・本郷 税理士法人の採用公式noteでは、「社員インタビュー」「仕事内容やキャリアの紹介」「グループ各社の事業・挑戦ストーリー」などを発信しています。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人|採用公式note」note

テーマごとに記事をまとめる方法は、顧問先向けの情報発信にも使えます。自社サイトでブログを用意するのが難しい場合は、まずnoteから始める方法もあります。

メルマガ・LINE公式アカウントの運用

資料のダウンロードやセミナー参加をきっかけに連絡先を得ても、すぐに税理士への相談につながるとは限りません。そこで、メルマガやLINEで定期的に情報を届け、必要になったときに思い出してもらえる関係を作っておくことが大切です。

このように、見込み顧客に継続的に情報提供を行い、将来の相談や問い合わせにつなげていく取り組みを「ナーチャリング」といいます。

税理士への相談は、決算や創業、融資、事業承継などのタイミングで必要になることが多いため、普段から接点を持っておくことが将来の相談につながります。

配信する内容は、以下など売り込みよりも役立つ情報を中心にするとよいでしょう。

  • 税制改正や制度変更のうち、読者に関係する情報

  • セミナーや個別相談会の案内

  • よくある相談への回答

  • 事務所の取り組みやスタッフの紹介

たとえば、税理士法人松本のLINE公式アカウントでは、「税務相談の受付」「確定申告や節税制度に関する情報」「事務所の取り組みや日常」などを発信しています。

引用・参照:「税理士法人松本 LINE公式アカウント」LINE OFFICIAL ACCOUNT

配信方法としては、メールマガジンとLINE公式アカウントがあります。LINE公式アカウントは無料から始められ、配信数に応じてプランを選べます。

見込み客がまだ少ない段階なら、無料プランやメール配信ツールの無料枠でも十分です。まずは月1回ほどから始め、反応を見ながら配信内容や頻度を調整していきましょう。

Web集客方法の選び方の基準

Web集客の施策は、費用だけで決めるのではなく、自事務所の強みを伝えやすいか、無理なく続けられるかも含めて選ぶことが大切です。

ここでは、予算・伝えやすさ・運用にかかる手間の3つの基準で整理します。

  • 予算・コスト

  • 専門性・強みの伝えやすさ

  • 運用工数・リソース

予算・コスト

まず確認したいのは、集客に毎月どのくらい予算をかけられるかです。無料や少額で始められる施策もあれば、広告費や外注費が必要な施策もあるため、予算によって選べる方法は大きく変わります。

区分

施策

費用の目安

無料〜低コスト

Googleビジネスプロフィール(MEO)

0円

無料〜低コスト

SNSアカウント運用・note発信

0円

無料〜低コスト

過去顧客への架電・メール

0円

無料〜低コスト

ホームページの自作

月1,000〜4,000円程度

一定の予算が必要

リスティング広告

月5万〜30万円

一定の予算が必要

SNS広告

月3万〜10万円程度

一定の予算が必要

ブログ・コラムの外注

1記事15,000円〜

一定の予算が必要

ホームページの制作外注

初期30万〜100万円+保守月5,000〜20,000円

予算の目安としては、開業直後なら月5万円以下、開業1〜2年目なら月5〜15万円、経営が安定してきたら月15万円以上という考え方もあります。

引用・参照:「税理士の集客方法」freee

開業直後は、MEO対策やSNS・note、自作のホームページなど、費用を抑えて始められる施策から取り組む方法があります。顧問先が増えて予算に余裕が出てきたら、広告や外注も検討するとよいでしょう。

専門性・強みの伝えやすさ

同じ予算でも、事務所の強みによって向いている施策は変わります。相続や資金調達、M&Aなど得意分野がはっきりしている場合は、その内容を詳しく伝えられる施策と相性がよいでしょう。

事務所のタイプ

向いている施策

理由

特定の業種・分野に強い

ブログ・コラム、YouTube、note

専門分野に絞って詳しく発信しやすい

地域密着で幅広く対応

MEO対策、リスティング広告

「地域名+税理士」で探している人に届きやすい

創業・スタートアップ支援に強い

SNS運用、ホワイトペーパー

まだ相談先を決めていない段階から接点を持ちやすい

強みがまだ明確でない

まず強みを整理する

伝える内容が定まらないと、施策を始めても違いが伝わりにくい

「法人税務全般に対応」「相続から資金調達まで幅広く支援」といった表現だけでは、ほかの事務所との違いが伝わりにくくなります。

強みがはっきりしていない場合は、まずは既存の顧問先を業種や会社規模、依頼内容などで整理してみましょう。長く契約が続いている顧客や、相談が多い分野を見ると、自事務所が評価されているポイントを見つけやすくなります。

運用工数・リソース

3つ目の基準は、毎月どのくらい集客に時間を使えるかです。効果が出るまで続けられるかどうかも、施策を選ぶうえで大切なポイントです。

施策

月あたりの工数目安

更新が止まった場合

MEO対策

1〜2時間

投稿が止まっても、登録した情報は残る

リスティング広告

2〜3時間

配信は続くが、効果の低いキーワードに費用がかかることがある

ブログ・コラム

10〜20時間

新しい記事を増やせなくなる

SNS運用

5〜10時間

投稿が止まると見てもらう機会が減りやすい

YouTube

15〜30時間

新しい動画からの流入が増えにくくなる

メルマガ・LINE

2〜4時間

見込み客と接する機会が減る

確定申告や決算の時期に時間を確保しにくい場合は、日々の更新が少なくても続けやすい施策を選ぶとよいでしょう。MEO対策やリスティング広告は、最初に設定を整えれば、その後の作業を比較的抑えやすい施策です。

一方、SNSやYouTubeは継続して発信する必要があります。事務所内で担当者や更新の頻度を決めるのが難しい場合は、外注も含めて検討するとよいでしょう。

Web集客施策を実際に行う場合の選択肢

Web集客を進める方法は、自社で行うほか、フリーランスや広告代理店に依頼する方法があります。

費用だけでなく、社内で使える時間や任せたい範囲に合わせて選ぶことが大切です。

  • 自社で行う

  • フリーランスに依頼する

  • 広告代理店に依頼する

自社で行う

自社で対応する場合、外注費を抑えられる一方で、税理士本人やスタッフの作業時間が必要になります。確定申告や決算の時期と重なると更新が止まりやすいため、無理なく続けられる施策から始めることが大切です。

自社で取り組みやすい施策には、次のようなものがあります。

  • Googleビジネスプロフィールで営業時間や対応業務、写真などを整える

  • SNSで顧問先からよく聞かれる質問や税務情報を発信する

  • noteで税務や経営に関する記事を公開する

  • 過去の問い合わせ履歴や顧客リストをもとにメールや電話で連絡する

続けるには、担当者と作業する時間をあらかじめ決めておくとよいでしょう。たとえば「毎週金曜の16時から1時間はGoogleビジネスプロフィールを更新する」と決めておけば、後回しになりにくくなります。

一方、リスティング広告の運用やSEOを意識したサイト改善には、ある程度の知識や経験が必要です。自社で対応する時間が取りにくい場合は、フリーランスや広告代理店への依頼も検討するとよいでしょう。

フリーランスに依頼する

記事の作成やバナー制作、SNS運用など、必要な作業だけを依頼できるのがフリーランスを利用するメリットです。制作会社にまとめて依頼するより費用を抑えやすく、小さく始めたい場合にも向いています。

ランサーズ株式会社の調査によると、国内のフリーランス人口は1,303万人、経済規模は20兆3,200億円に達しており、フリーランスに仕事を依頼する企業も増えています。

引用・参照:「フリーランス実態調査 2024年」ランサーズ株式会社

依頼先は、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサービスで探せます。依頼する際は、次の点を確認しておきましょう。

確認すること

内容

実績・得意分野

過去の制作物や、税理士・士業に関する経験を確認する

依頼内容・納期

どこまで任せるのか、いつまでに必要なのかを決める

修正・追加料金

修正できる回数や、追加費用が発生する条件を確認する

依頼内容は、税務や会計などの専門知識も含め、求める経験や対応範囲をできるだけ具体的に書いておきましょう。

ブログ記事の執筆を依頼する募集文の例

【依頼内容】
税理士事務所のコラム記事を執筆いただける方を募集します。
【テーマ】
建設業の経営者向けに、インボイス制度の経過措置をわかりやすく解説する記事
【文字数・本数】
1記事3,000〜4,000文字/まずは3本、継続依頼あり
【報酬】
1記事15,000円(税込・システム利用料込み)
【求める方】
・税務や会計に関する記事の執筆経験がある方
・国税庁などの一次情報を確認して執筆できる方
・専門用語をわかりやすく説明できる方
【納品の流れ】
構成案の提出 → 弊所で確認・修正 → 本文執筆 → 納品

フリーランスは、業務量に応じて依頼する範囲や本数を調整しやすく、相性のよい人が見つかれば長期的なパートナーとして協力してもらえる点もメリットです。一方、個人で活動しているため、繁忙期には対応できる量が限られたり、急な事情で依頼を継続できなくなったりする可能性があります。

広告代理店に依頼する

ホームページ制作から広告運用、SEO、記事制作まで、まとめて依頼できるのが広告代理店です。自社で集客にかける時間を確保しにくい場合に頼りやすい一方、費用は自社対応やフリーランスへの依頼より高くなる傾向があります。

広告代理店に依頼する場合、広告費に応じて手数料がかかるケースが一般的であり、運用手数料は広告費の20%前後が目安です。最低手数料を月3万〜10万円程度に設定していることもあるため、毎月の費用を確認しておきましょう。

広告代理店への依頼は、次のような場合に向いています。

  • 広告やSEOなど複数の施策を進めたいが、社内に担当者を置けない

  • 広告の画像や文章、問い合わせページの改善までまとめて任せたい

  • 定期的に結果を確認しながら、次に何を改善するか相談したい

依頼先を選ぶ際は、税理士業界での支援実績や得意分野、レポート・打ち合わせの頻度なども比較しておくとよいでしょう。

また、代理店と定期的に成果や改善策を確認することで、広告運用やSEOに関するノウハウを自社に蓄積できる場合もあります。将来的に一部の業務を内製化したい場合は、運用方法や改善の考え方まで共有してもらえる代理店を選ぶとよいでしょう。

【予算別】Web集客施策の組み合わせモデルケース

ここまで紹介した施策や選び方を踏まえて、予算ごとにどのように組み合わせるかを4つのモデルケースで紹介します。

あくまで一例なので、自事務所の予算や使える時間に合わせて調整してください。

  • モデルケース①:月1〜3万円で低予算スタート

  • モデルケース②:月5〜10万円で即効性重視

  • モデルケース③:月10〜30万円で中長期の資産構築

  • モデルケース④:月30万円以上でまとめて外注

モデルケース①:月1〜3万円で低予算スタート

広告費を抑え、無料で使えるサービスや自社で取り組める施策を中心に組み合わせた例です。開業したばかりの事務所や、まずは大きな費用をかけずに集客を始めたい場合に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

ホームページ(ノーコードで自作)

1,000〜4,000円

1時間

Googleビジネスプロフィール(MEO)

0円

1〜2時間

SNSアカウント運用(X・Instagram)

0円

5時間

note発信

0円

3〜5時間

過去顧客への架電・メール

0円

2時間

税理士紹介ポータルへの登録

0円(成約時に紹介手数料)

1時間

会計ソフトの認定アドバイザー登録

4,000円程度 ※複数

1時間/登録数

合計

月1〜3万円

14〜17時間

費用を抑えられる分、自社で作業する時間が必要です。月14〜17時間であれば、週に3〜4時間ほどを集客に使うことになります。確定申告や決算の時期は時間を取りにくいため、投稿や更新の回数を減らすなど、無理なく続けられる予定を組んでおきましょう。

優先したいのは、無料で始められ、地域で税理士を探している人にも見つけてもらいやすいMEO対策です。あわせて税理士紹介ポータルや会計ソフトの税理士検索にも登録しておくと、自社サイトやSNSからの問い合わせが増えるまで、新しい相談につながるきっかけを増やせます。

モデルケース②:月5〜10万円で即効性重視

モデルケース①の施策に、リスティング広告を加えた例です。できるだけ早く問い合わせを増やしたい場合や、特定の分野の顧客を増やしたい事務所に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

モデルケース①の一式

1〜3万円

14〜17時間

リスティング広告(自社運用)

5万円

2〜3時間

広告用の専用ページ作成

初月のみ数千円

初月3時間

合計

月6〜8万円

16〜20時間

クリック単価を1,100円、問い合わせ率を2.0%とした場合、月5万円の広告費で約45クリック、問い合わせは1件前後が目安になります。

広告費が見合う成果が得られるかどうかは、契約後に得られる売上も含めて判断するとよいでしょう。たとえば月額3万円の顧問契約が2年間続けば売上は72万円になるため、1件の契約につながった場合は広告費を回収できる可能性があります。

また、広告は出したままにせず、定期的な見直しが必要です。月に一度は実際に検索された言葉を確認し、問い合わせにつながりにくいキーワードを除外するなど、配信内容を調整していきましょう。

モデルケース③:月10〜30万円で中長期の資産構築

広告で短期の問い合わせを増やしながら、SEO記事や動画にも取り組む例です。顧問先がある程度増え、今後の集客を安定させたい事務所に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

モデルケース①の一式

1〜3万円

14〜17時間

リスティング広告(自社運用)

5〜10万円

2〜3時間

ブログ・コラムの執筆外注(月4本)

6万円(1記事15,000円)

4時間(構成確認・内容確認)

動画の編集外注(月2本)

2万円(1本10,000円)

5時間(撮影・台本作成)

合計

月14〜21万円

25〜29時間

この予算帯では、広告費に加えて記事や動画の外注費もかかるため、あらかじめ使える予算を決め、どこにどれだけかけるか整理しておくことが大切です。

また、外注しても事務所側の作業がなくなるわけではありません。記事の構成や税務内容の確認、動画の撮影などは自社で対応する必要があります。

また、施策ごとに成果を見る時期は分けて考えましょう。広告は毎月の問い合わせ数を確認し、SEO記事や動画は半年ほどの期間でアクセスや反応の変化を見ると判断しやすくなります。

モデルケース④:月30万円以上でまとめて外注

ホームページの制作から広告運用、SEO、記事制作までを広告代理店にまとめて依頼する例です。自社で集客に使える時間が少なく、できるだけ外部に任せたい事務所に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

広告出稿費

20万円

0時間

運用手数料(広告費の20%)

4万円

0時間

SEO・コンテンツ制作

10万円

2時間(内容確認)

サイトの保守管理

1〜2万円

0時間

定例ミーティング・レポート確認

手数料に含まれる

2時間

合計

月35万円前後

4時間

ホームページを新しく制作する場合は、これとは別に30万〜100万円ほどの初期費用がかかることもあります。

費用は高くなりますが、自社で行う作業を月4時間ほどまで減らせるのが大きな特徴です。税理士本人は、記事の内容確認や定例ミーティングなど、判断が必要な部分に集中できます。

ただし、すべて任せたままにするのではなく、毎月の問い合わせ件数や問い合わせ1件あたりの費用は確認しておきましょう。思うような結果が続かない場合は、広告費や依頼する内容を見直すことも必要です。

Web集客だけで完結しない場合の他の集客ルートとの組み合わせ方

ここまでWeb集客を中心に紹介してきましたが、税理士事務所の集客方法はWebだけではありません。紹介や人脈、外部サービスなども組み合わせることで、新しい顧客と出会う機会を増やせます。

実際、新規顧客の獲得経路では、顧問先からの紹介が71.9%を占めるという調査もあります。

引用・参照:「会計事務所運営の基礎知識」freee

主な集客ルートを整理すると、次のとおりです。

ルート

具体的な施策

特徴

Web集客

SEO、MEO、リスティング広告、SNS、動画、note、メルマガ

継続して問い合わせにつながる仕組みを作りやすいが、成果が出るまで時間がかかる施策もある

紹介・人脈

顧問先からの紹介、金融機関や他士業との連携、交流会、セミナー

契約につながりやすい一方、紹介件数を自分で増減しにくい

Web以外からの営業

DM、チラシ、電話営業など

地域や業種を絞って直接案内できるが、営業に時間がかかる

外部サービスの活用

税理士紹介サイト、営業代行、会計ソフトの認定アドバイザー制度

自社だけでは出会えない顧客と接点を持てるが、手数料や利用料がかかる場合がある

これらは、それぞれ別の方法として考える必要はありません。複数の方法を組み合わせることで、以下のようにそれぞれの集客方法を活かしやすくなります。

  • 紹介された人がホームページを見て、料金や対応業務を確認する

  • 交流会やセミナーで知り合った人に、メルマガやLINEで情報を届ける

  • 実際の支援内容を事例記事にして、ホームページやSNSで紹介する

特にホームページは、Web以外の集客に力を入れる場合でも、料金や対応業務、実績などをわかりやすく載せておくことが大切です。

紹介や人脈、外部サービスを使った集客については、以下の記事でも詳しく紹介していますので、合わせてご確認ください。

税理士が顧問先を増やす17の方法とは?獲得ルート別の具体策と増えた後の対応まで解説

自事務所の状況に合わせて、取り組みやすい方法から始め、少しずつ集客経路を増やしていきましょう。

顧問提案を強化するなら「metrics」

Web集客で問い合わせを増やせても、初回相談で「経営支援にも対応しています」と伝えるだけでは、他事務所との違いは十分に伝わりません。

どのような支援を受けられるのかまで具体的に示すことが大切です。

そのためには、経営支援の内容を説明するだけでなく、実際にどのようなデータを見ながら支援するのかを示せる仕組みがあると伝わりやすくなります。

当社が開発・運営するmetricsは、会計データをもとに、経営状況をわかりやすく確認できるクラウド経営分析ツールです。税理士法人・会計事務所にも広く利用されています。

metricsを導入することで、顧問先への経営報告をわかりやすくし、経営支援を自事務所の強みとして伝えやすくなります。

2026年のアップデートではAI機能も強化され、対話しながら予算管理やダッシュボードの作成を進められるようになりました。主な特徴は、次の4つです。

  • 見やすいダッシュボードでスマートな経営支援を実現

  • 予算管理と将来予測で未来に繋がる経営を支援

  • AIが経営データを読み解き意思決定をサポート

  • ストレスフリーな初期設定と自動API連携

見やすいダッシュボードでスマートな経営支援を実現

metricsでは、売上の推移や費用の内訳、資金の動きなどをダッシュボードでまとめて確認できます。商談時に画面を見せれば、「契約後はどのような形で経営状況を確認できるのか」を具体的に伝えやすくなります。

契約後の経営報告にも活用できる点が特徴です。毎月Excelで資料を作り直す手間を減らせるほか、気になる数字から仕訳の明細まで確認できるため、顧問先との面談も進めやすくなります。

予算管理と将来予測で未来に繋がる経営を支援

metricsでは、これまでの実績を確認するだけでなく、予算を立てて今後の見通しを顧問先と一緒に確認できることも特徴です。予算の数字を変更すると損益の見込みも更新されるため、「売上がこの水準なら利益はどのくらいになるか」といった話もしやすくなります。

細かな予算を作るのが難しい場合は、過去の実績をもとに期末の見込みを自動で算出する機能も利用できます。予算と実績、今後の見込みを見ながら話せるため、毎月の数字の報告だけでなく、これからの経営について相談する場を作りやすくなるでしょう。

AIが経営データを読み解き意思決定をサポート

metricsには、経営データの分析やダッシュボードの作成、予算案づくりを支援する「AI CFO」が搭載されています。資料の確認や数字の変化のチェック、確認すべきポイントの整理をAIに任せることで、担当者は顧問先への提案や改善策を考える時間を取りやすくなるでしょう。

顧問先ごとの確認方法や、業種ごとに見るポイントを決めておけば、事務所内で共有して使うこともできます。担当者が変わった場合でも、これまでの確認方法を引き継ぎやすくなる点もメリットです。

また、「売上と費用を並べて見たい」「来期は売上を20%伸ばしたい」などと入力すると、目的に合わせたダッシュボードや予算案の作成を進められるでしょう。

実際の使い方は、以下のYouTube動画でも確認できます。

metrics AI CFO 機能紹介プレイリスト|YouTube

ストレスフリーな初期設定と自動API連携

metricsは、freeeマネーフォワードとAPI連携でき、会計データを自動で取り込めます。初回の連携時には、過去分を含む会計データをまとめて取り込めます。

顧問先ごとにデータを手作業で整理する手間を減らせるため、導入後すぐに経営分析や報告に使いやすい点も特徴です。

連携後はデータが定期的に更新されるため、面談のたびに会計ソフトから数字を取り出して資料を作り直す作業も減らせます。

Web集客で増えた問い合わせを契約につなげたい方や、顧問先が増えたあとの業務を整えたい方は、無料デモで実際の画面をご確認ください。

リンク先の日程調整ページから、ご都合のよい日時を選んで予約できます。

税理士事務所へのmetrics導入事例

ここからは、実際にmetricsを導入している4つの事務所の事例を紹介します。

いずれも、月次面談やレポート作成の手間を減らし、顧問先との相談や提案に使う時間を増やしています。

  • 伊藤会計事務所|属人化していた面談準備を定型化し、新人でも同じ品質の報告へ

  • エンジョイント税理士法人|試算表中心の報告会から、未来を話し合う場へ

  • スタートアップ税理士法人|コストと見られていた経理代行を、投資と呼べる支援へ

  • みらいと税理士法人|レポート作成の工数を削り、経営者との対話を能動的に

伊藤会計事務所|属人化していた面談準備を定型化し、新人でも同じ品質の報告へ

項目

内容

課題

面談前に確認する内容や準備時間が担当者によって異なり、経験の浅いスタッフほど時間がかかっていた

metricsの活用方法

面談前にmetricsの決められたウィジェットを確認する流れに統一

効果

準備時間を減らし、担当者が変わっても同じ流れで面談準備を進めやすくなった

伊藤会計事務所では、面談前に何をどこまで確認するかが担当者によって異なり、経験の浅いスタッフほど準備に時間がかかることが課題でした。

そこで、面談前にmetricsの決められたウィジェットを確認する流れにそろえました。担当者の経験にかかわらず必要な数字を確認しやすくなり、準備時間を減らしながら、報告内容もそろえやすくなっています。

担当者が変わった場合も、前任者が使っていたウィジェットを引き継げるため、面談準備を一から組み立て直す必要がありません。事務所内で同じ流れを使えることで、担当者による違いも抑えやすくなりました。

エンジョイント税理士法人|試算表中心の報告会から、未来を話し合う場へ

項目

内容

課題

経験の浅いメンバーほど、過去や現在の数字の説明に時間がかかり、今後の経営について話す時間を取りにくかった

metricsの活用方法

面談で使うウィジェットを全社でそろえ、日々の業務でも報告に必要な情報をmetricsにまとめるようにした

効果

経験の浅いメンバーでも重要な数字を説明しやすくなり、今後の経営について話す時間が増えた

エンジョイント税理士法人では、顧問先との面談で、過去の実績を確認するだけでなく、今後の経営について話すことを大切にしていました。しかし、試算表を中心にした報告では、経験の浅いメンバーほど数字の説明に時間がかかり、その先の話まで進みにくいことが課題でした。

そこで、面談で確認するmetricsのウィジェットを全社でそろえ、誰が担当しても同じ流れで報告できるようにしました。日々の業務でも、面談で必要になる情報をあらかじめ整理しておくことで、準備や説明を進めやすくしています。

その結果、経験の浅いメンバーでも重要な数字を示しやすくなり、面談では経営上の課題や今後の見通しについて話す時間を取りやすくなりました。

スタートアップ税理士法人|コストと見られていた経理代行を、投資と呼べる支援へ

項目

内容

課題

試算表を渡すだけでは、経営者が数字を経営判断や資金調達にどう活かせばよいかわかりにくかった

metricsの活用方法

部門・品目・取引先などの情報をfreeeと連携し、入力したデータがレポートに反映される仕組みを整えた

効果

面談準備の負担が減り、経営の方向性や資金調達について提案する時間を取りやすくなった

スタートアップ税理士法人では、経理代行が単なる作業として受け取られやすく、経営支援としての価値を伝えにくいことが課題でした。試算表を渡すだけでは、経営者がその数字を経営判断や資金調達にどう活かせばよいかまで伝えきれなかったためです。

そこで、部門・品目・取引先などの情報をfreeeとmetricsで連携し、入力した会計データがレポートに反映されるようにしました。数字を確認しやすくなったことで、面談前の資料作成にかかる手間も減り、経営者との話し合いに時間を使いやすくなっています。

その結果、定例会議では数字の報告だけでなく、今後の経営や資金調達についても話を進めやすくなりました。税理士や社労士などグループ内の各法人とも情報を共有しながら、経営を支える提案につなげています。

みらいと税理士法人|レポート作成の工数を削り、経営者との対話を能動的に

項目

内容

課題

1社あたり1〜2時間、月に最大30時間を財務分析やレポート作成に使い、担当者によって内容にも差が出ていた

metricsの活用方法

会計ソフトとのAPI連携でデータ取得を自動化し、使うウィジェットを統一。AI CFOも分析に活用した

効果

レポート作成が1〜2時間から約3分に短縮され、今後の経営について話す時間を増やせるようになった

みらいと税理士法人では、財務分析やレポート作成に多くの時間がかかり、担当者によって報告内容に差が出ることが課題でした。1社あたり1〜2時間、月では最大30時間ほどを準備に使っていました。

metrics導入後は、会計ソフトとのAPI連携によってデータの取得や更新を自動化し、レポート作成の手間を減らしました。さらに、面談で使うウィジェットをそろえ、必要に応じてAI CFOで数字の変化を確認できるようにしています。

その結果、レポート作成は1〜2時間から約3分に短縮されました。「人をもう一人採用したら利益はどう変わるか」といった今後の経営についても話しやすくなり、支援中の5社すべてが過去最高売上を更新しています。今後は、対応する顧問先を5社から10社ほどまで増やせる見通しも立っています。

まとめ

本記事では、自社サイトの整え方から、短期・中長期のWeb集客施策、施策の選び方、外注方法、予算別の組み合わせ例まで紹介しました。

まず整えておきたいのがホームページです。広告やSNSでアクセスを増やしても、料金や得意分野、実績などの情報が不足していると、問い合わせにはつながりにくくなります。

集客施策は、リスティング広告やMEO対策など短期で反応を得やすいものと、SEOや動画、noteなど時間をかけて育てるものに分かれます。予算や使える時間、自事務所の強みに合わせて組み合わせることが大切です。

また、Webだけでなく、顧問先からの紹介や他士業とのつながり、外部サービスも活用すると、相談につながる機会を増やせます。自社で対応する時間が足りない場合は、フリーランスや広告代理店への依頼も検討しましょう。

あわせて、顧問先が増えたあとの業務体制も整えておく必要があります。まずは取り組みやすい施策を1〜2つ選び、一定期間続けながら問い合わせやアクセスの変化を確認してみるとよいでしょう。

「新規の相談は知人や既存のお客様からの紹介が中心」「ホームページは作ったが問い合わせが少ない」こうした悩みを抱えている税理士事務所は少なくありません。

このような状態が続くと、新規の相談につながる機会が限られ、思うように問い合わせを増やせないこともあります。

紹介以外の経路から相談につながるきっかけを増やす方法として、Webを活用した集客があります。

Web集客には、広告のように比較的早く反響を得やすい施策もあれば、SEOや動画のように成果が出るまで時間がかかるものの、長く集客に役立つ施策もあることが特徴です。

本記事では、事務所サイトの役割や作り方をはじめ、短期・中長期で取り組める具体的な集客施策、その選び方、外注する場合も含めた進め方、予算別の組み合わせ例まで紹介します。

Web集客の始め方や自分の事務所に合う方法を知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

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【前提】税理士の集客に自社サイト(ホームページ)は重要

税理士を探している経営者の多くは、ネット検索や比較サイトを使って候補を絞り込みます。知人から紹介を受けた場合でも、事務所名を検索して、どんな事務所なのかを確認することがあります。

たとえば、税理士事務所を探す際の流れは次のとおりです。

  • 事務所名を検索し、対応業務や事務所の特徴を確認する

  • 料金やサービス内容を見て、自社に合いそうかを判断する

  • ほかの事務所とも比較したうえで、相談先を決める

そのため、自社サイトがなければ比較検討の候補に入りにくくなります。また、サイトがあっても必要な情報が少ないと、問い合わせを見送られることもあります。

このあと紹介するリスティング広告、MEO、SNS、動画などの施策も、基本的にはホームページへの訪問を増やし、問い合わせにつなげるための手段です。

まずは自社サイトの内容を整え、そのうえで流入を増やす施策に取り組むことが大切です。

問い合わせにつながるホームページに必要な要素

ホームページでは、以下の表のようにサイトを訪れた人が知りたい情報をわかりやすく記載していることが重要です。料金や対応地域、得意分野、実績、担当者の情報が不足していると、相談先として判断しにくくなります。

要素

内容

訪問者が確認したいこと

料金表

月額顧問料の目安、決算料、記帳代行の有無、追加費用の条件

どのくらい費用がかかるのか

対応地域

訪問できる範囲、オンライン面談への対応

自社の地域でも対応してもらえるのか

得意分野・対応業種

建設業、飲食、医療、相続、資金調達など

自社の業種や相談内容に詳しいのか

実績・事例

支援社数、業種別の事例、顧問先の声

安心して任せられるのか

プロフィール・顔写真

税理士の経歴や考え方、スタッフ紹介

どんな人が担当するのか

問い合わせ方法

フォーム、電話番号、初回相談の有無

どのように相談すればよいのか

こうした情報がそろっていると、問い合わせ前の不安を減らし、相談を検討してもらいやすくなります。

また、新しくアクセスを増やす前に、今あるアクセスを取りこぼしていないか確認することも大切です。すでに一定の訪問があるなら、まずは料金や対応業務、実績などの情報が不足していないか見直してみましょう。

自社サイト(ホームページ)の作成方法

ホームページは、誰がどのように作るかによって、初期費用や公開後の更新のしやすさが大きく変わります。

作成方法は大きく分けて自作と制作会社への外注の2つがあり、予算やかけられる時間、必要な機能に合わせて選ぶことが大切です。

  • 自作(ノーコード・生成AI活用)

  • 制作会社への外注

自作(ノーコード・生成AI活用)

ペライチ・Wix・STUDIOなどのノーコードツールを使えば、HTMLやWebデザインの専門知識がなくても、テンプレートなどを活用することで、簡単かつ低コストでホームページを作れます。

引用・参照:「サービスページ」ペライチ

基本的には、料金・対応地域・得意分野・実績・プロフィール・問い合わせ先などの掲載内容を決め、サイトに合うツールとテンプレートを選びます。その後、文章や写真を入れ、独自ドメインや問い合わせフォームを設定して公開する流れです。

また、生成AIを使えば、キャッチコピーやサービス紹介文の下書きも作れます。事務所の特徴や想定顧客を伝え、AIが作った文章を自事務所に合う内容へ修正すると効率的です。

ホームページの原稿を作成するプロンプト例

あなたは税理士事務所のWebコピーライターです。
以下の条件で、トップページの文章を作成してください。
・事務所名:〇〇税理士事務所
・対応地域:〇〇市および近隣3市
・得意分野:建設業の資金繰り支援と創業融資
・想定読者:年商1〜5億円の建設会社の経営者
・構成:キャッチコピー/選ばれる理由3つ/料金の目安/問い合わせへの案内
・条件:専門用語は避け、根拠のない「No.1」「最安値」などの表現は使わない

一方、自作では、公開後の更新や改善も基本的に自分で行う必要があります。問い合わせフォームでは個人情報を扱うため、次のような点に注意が必要です。

  • 管理画面に二段階認証を設定し、SSL(https化)も確認する

  • WordPressを使う場合は、本体やプラグインを定期的に更新する

  • 公開後も文章や料金、問い合わせ導線などを定期的に見直す

ノーコードツールと生成AIを活用すれば専門知識がなくても一定水準のサイトを作りやすいですが、継続的な更新・改善やセキュリティ管理を自分で対応する必要があります。

制作会社への外注

制作会社に依頼する場合、費用はサイトの規模によって異なります。

5〜10ページ程度で30万〜100万円、規模が大きいサイトでは80万〜300万円程度が目安です。公開後は、保守や更新にも別途費用がかかります。

項目

費用の目安

コーポレートサイト制作(5〜10ページ程度)

30万〜100万円

ページ数が多いサイトの制作

80万〜300万円

公開後の保守管理

月額5,000〜2万円

コンテンツ更新を含む運用

月額2万〜5万円

引用・参照:「【2026年最新】ホームページ作成費用の相場をサイト規模別一覧で解説」クラウドサーカス

自作に比べると費用はかかりますが、事務所の強みを整理するところから相談できるほか、サイトの構成やスマホ表示、表示速度なども含めて任せられる点がメリットです。

依頼先を選ぶ際は、金額だけでなく、次の点も確認しておきましょう。

  • 公開後にブログや料金表を自分たちで更新できるか

  • 月額の保守費用に何が含まれ、追加料金がかかる作業は何か

  • 税理士事務所や士業のサイトを制作した実績があるか

  • 税理士事務所の広告で注意すべき表現を理解しているか

見積もりは2〜3社から取り、金額とあわせて提案内容も比較することがおすすめです。

短期(1ヶ月〜半年)で成果を出すWeb集客施策

ここでは、取り組み始めてから比較的早く効果につながりやすい施策に絞って紹介します。

ただし、早く成果が出やすい分、広告費や運用の手間がかかる施策も多いため、予算や使える時間も含めて選ぶことが大切です。

  • 過去の問い合わせ・顧客への架電・メール

  • リスティング広告の出稿

  • Googleビジネスプロフィールの整備・MEO対策

  • SNS広告(Meta・X等)の出稿

  • その他Web広告の出稿

  • 税理士紹介ポータル・認定アドバイザー制度への登録

過去の問い合わせ・顧客への架電・メール

まず検討したいのが、過去に問い合わせがあった方や既存の顧客への連絡です。一度でも自事務所と接点があるため、初めて連絡する相手よりも話を聞いてもらいやすい傾向があります。

連絡先を整理するときは、次の3つに分けて考えるとわかりやすいです。

対象

連絡する理由

問い合わせがあったものの契約に至らなかった方

料金や時期が合わなかっただけで、その後に状況が変わっていることもある

見積もりを出したあと連絡が途絶えた方

当時は他事務所を選んでいても、改めて相談先を探している可能性がある

追加で提案できるサービスがある既存顧問先

相続や資金調達、補助金など、新しく対応できるようになった業務を案内できる

まずは過去2〜3年ほどの問い合わせ履歴をまとめ、メールで連絡したうえで、必要に応じて電話でフォローすると進めやすいでしょう。

連絡する際は、最初から契約を勧めるのではなく、相手に関係のある情報や相談できる内容を伝えることが大切です。連絡した結果も記録しておけば、今後いつ、どのような内容で連絡するかを考える際にも役立ちます。

リスティング広告の出稿

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果に「スポンサー」と表示される広告です。

「地域名+税理士」など、相談先を探している人が検索しやすいキーワードに絞って出稿すれば、掲載を始めてすぐにアクセスを集めやすいのが特徴です。

引用・参照:「『立川市 税理士』検索ページ」Yahoo! JAPAN

税理士を含む士業のキーワードは、クリック単価が高くなりやすい傾向があります。おおよそのCVRやCPAは以下です。

指標

目安

月額予算

5万〜30万円

クリック単価(CPC)

1,100円前後

想定CVR

2.0%程度

想定CPA

5万〜6万円程度

引用・参照:「リスティング広告のクリック単価の相場目安は?業種別の平均CPC早見表と下げ方8つを解説」マーケティングログ

出稿する際は、対応できる地域に配信を絞り、「税理士 年収」など相談につながりにくい検索語は除外します。また、広告のリンク先には料金や相談方法がわかるページを設定しましょう。

最初は少額から始め、問い合わせにつながったキーワードを見ながら予算や配信内容を調整していく方法がおすすめです。

Googleビジネスプロフィールの整備・MEO対策

Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップに事務所の情報を無料で掲載できるサービスです。

検索すると、地図とあわせて事務所の営業時間や電話番号、写真などが表示されます。

引用・参照:「日本税理士会連合会」Googleビジネスプロフィール

このGoogleビジネスプロフィールの情報を整え、検索結果で見つけてもらいやすくする取り組みがMEO対策です。

営業時間や電話番号、写真、カテゴリなどの基本情報を整えることで、検索結果での表示が改善することがあります。口コミの蓄積なども含め、MEO対策の効果を実感するまでには3〜6ヶ月ほどかかると考えておくとよいでしょう。

一度登録して終わりにせず、情報が古くなっていないか定期的に確認することも大切です。月に1〜2回ほど更新する日を決めておくと、無理なく続けやすくなります。

SNS広告(Meta・X等)の出稿

SNSは、通常の投稿だけで集客しようとするとフォロワーが増えるまで時間がかかります。一方、SNS広告であれば、フォロワーが少なくても、地域や年齢、興味・関心などを指定して広告を届けられるでしょう。

2025年の国内ソーシャル広告費は1兆3,067億円(前年比118.7%)と大きく伸びており、よく活用されていることがわかります。

引用・参照:「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニ

税理士事務所の場合、顧問契約を直接案内するよりも、以下のようにまず相談や資料請求につながる内容を広告にすると取り組みやすいでしょう。

  • 「インボイス対応セミナー」など無料セミナーへの申し込みを案内する

  • 決算書の読み方などの資料を配布し、見込み客との接点を作る

  • 創業予定者に向けて無料相談を案内する

Meta広告(Facebook・Instagram)は、地域や年齢などを指定して配信できます。まずは広告の内容を1つに絞って少額から始め、申し込み状況を見ながら予算や内容を調整していくとよいでしょう。

その他Web広告の出稿

リスティング広告やSNS広告のほかにも、Web広告にはいくつか種類があります。代表的なのが、他のWebサイトにバナーを出すディスプレイ広告と、一度サイトを訪れた人に再び広告を表示するリターゲティング広告です。

広告の種類

CVRの目安

主な役割

リスティング広告

3〜4%程度

今すぐ税理士を探している人に届ける

ディスプレイ広告

0.3〜0.8%程度

まだ事務所を知らない人に知ってもらう

リターゲティング広告

通常の広告より高い傾向がある

一度サイトを訪れた人に再度広告を見せる

引用・参照:「士業が行うべきWeb集客とは?マーケティング手法。実績、事例も紹介。」DIGITAL TRENDS「CVR(コンバージョン率)とは?計算方法から改善施策まで詳しく解説!」Digital Identity「リターゲティング広告を運用するには? 費用の相場や運用のメリット、効果アップの方法も解説」LINEヤフー for Business

ディスプレイ広告は、すぐに問い合わせを増やすというより、まず事務所を知ってもらうための広告です。リターゲティング広告は、一度サイトを見た人にもう一度広告を出せるため、再訪のきっかけを作れます。

一方で、バナーの作成や配信設定などに手間がかかり、ある程度の広告予算も必要です。小規模な税理士事務所であれば、まずはリスティング広告やMEO対策に取り組み、その後の選択肢として検討するとよいでしょう。

税理士紹介ポータル・認定アドバイザー制度への登録

税理士を探している人と出会う方法として、税理士紹介ポータルや会計ソフトの認定制度を利用する方法もあります。自事務所だけで集客するより、相談につながるきっかけを増やしやすいのが特徴です。

サービス・制度

特徴

費用の目安

ビスカス(税理士紹介センター)

条件に合う相談者を紹介してもらえる

成約時に紹介手数料が発生

税理士ドットコム

税理士を探している利用者の紹介を受けられる

継続契約の場合、紹介手数料は初年度年間報酬の72%(一括払いの場合)

freee認定アドバイザー

freee税理士検索への掲載など、集客支援を受けられる

年49,800円〜。認定には「個人資格1種類以上+3件以上へのfreee導入」が必要

マネーフォワード クラウド公認メンバー

ランクに応じて税理士検索サイトへの掲載順位などが変わる

ブロンズ0円、シルバー・ゴールド年24万円、プラチナ年50万円(税別)

紹介ポータルは、すでに税理士を探している人と接点を持つことができ、成約時の手数料や紹介される案件の内容はサービスによって異なります。

利用する際は、次の点を確認しておきましょう。

  • 成約した場合にいくら手数料がかかるか

  • 自事務所が得意とする業種や相談内容の案件があるか

  • 紹介を受けられる件数や条件に決まりがあるか

また、紹介される相談内容や件数は自事務所で調整できるものではないため、ほかの集客施策と組み合わせて活用するとよいでしょう。

中長期(半年〜2年)で育てるWeb集客施策

この章で紹介する施策は、成果が出るまでに時間がかかる一方、続けることで安定した集客につながりやすく、事務所にとっての資産になります。

短期施策で問い合わせを増やしつつ、並行して少しずつ取り組み始めるのがおすすめです。

  • SEO対策による自然流入の増加

  • ホワイトペーパーによるリード獲得

  • SNSアカウント(X・Instagram)の運用

  • YouTubeなど動画コンテンツ発信

  • noteでの情報・専門性発信

  • メルマガ・LINE公式アカウントの運用

SEO対策による自然流入の増加

SEO対策とは、「地域名+税理士」などで検索されたときに、自事務所のページを見つけてもらいやすくする取り組みです。広告とは違ってクリックごとに費用がかからないため、検索結果の上位に表示されるようになれば、継続的なアクセスや問い合わせが期待できます。

取り組む内容は、大きく「サイト内の改善」と「記事の作成」に分けられます。

取り組み

内容

サイト内の改善

表示速度を上げる、スマートフォンで読みやすくする、タイトルや見出しをわかりやすくする、関連するページを見つけやすくする

記事の作成

経営者が実際に検索している悩みや疑問に答える記事を、無理のないペースで公開する

たとえば、辻・本郷 税理士法人のホームページのコンテンツでは、会社設立やマイクロ法人、法人成りなど、相談者の悩みに合わせて項目を分けています。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人の起業ガイド」辻・本郷 税理士法人

また、顧客からよく聞かれる質問をもとに記事を増やしていくと、テーマを決めやすくなります。

SEOは成果が出るまで数ヶ月以上かかることもあるため、最初から本数を増やしすぎず、続けられるペースで取り組みましょう。

ホワイトペーパーによるリード獲得

ホワイトペーパーとは、見込み客に役立つ資料を無料で配布し、ダウンロード時にメールアドレスなどの連絡先を受け取る方法です。

「相談する」よりも「資料を受け取る」ほうが申し込みやすいため、まだ税理士への相談を具体的に考えていない人とも接点を作れます。問い合わせフォームだけでは届きにくい層とつながれる点がメリットです。

税理士事務所であれば、次のような資料が考えられます。

  • インボイス制度の対応チェックリスト

  • 経営者向けの決算書の読み方ガイド

  • 創業融資を申し込む前に準備する書類一覧

  • 業種別の経費に関する判断早見表

当社が開発・運営するmetricsでも、経営分析や予実管理に関する資料をダウンロードできるページを用意しています。

引用・参照:「資料請求」metrics

入力項目が多すぎると、途中で申し込みをやめる人も増えます。まずは連絡に必要な項目に絞り、詳しい内容はその後のメールや相談時に確認するとよいでしょう。

SNSアカウント(X・Instagram)の運用

SNS広告と、XやInstagramのアカウント運用は目的が異なります。広告は費用をかけて短期間で多くの人に届ける方法ですが、アカウント運用は継続して情報を発信し、事務所を知ってもらう機会を少しずつ増やしていく方法です。

項目

SNS広告(短期)

アカウント運用(中長期)

効果が出るまで

配信後すぐ

半年〜1年以上

費用

月3万〜10万円程度

基本無料

届く相手

条件を指定して配信した相手

フォロワーや投稿を見つけた人

主な目的

申し込み・資料請求

認知や信頼を増やす

投稿内容に迷ったら、顧問先からよく聞かれる質問をテーマにすると始めやすくなります。税制改正のポイントや経営者が間違えやすい点など、普段の業務で説明している内容もそのまま活用できます。

たとえば、辻・本郷 税理士法人のXアカウントでは、「税務の解説」「セミナーの案内」「事務所からのお知らせ」などが主な投稿内容です。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人(@HT_TAX)」X

また、図や画像を使ってわかりやすく伝えたい場合は、以下のようなInstagramも選択肢になります。

引用・参照:「税理士法人TAP(@tax.tap)」Instagram

どちらを使う場合も、無理なく続けられる回数を決めることが大切です。週2〜3回などを目安に投稿し、プロフィールにはホームページや問い合わせ先を載せておきましょう。

YouTubeなど動画コンテンツ発信

動画は、税務の知識だけでなく、税理士の話し方や人柄まで伝えられるのが特徴です。問い合わせ前にどんな人が対応するのかを知ってもらえるため、相談への不安を減らすことにもつながります。

以下のテーマなど、普段の業務でよく説明している内容から選ぶと始めやすいでしょう。

  • 確定申告やインボイス制度などの解説

  • 顧問先へのインタビューや支援事例の紹介

  • 「経費にできるもの・できないもの」など、よくある質問への回答

  • セミナー動画を5〜10分程度に分けて公開する

たとえば、辻・本郷 税理士法人のYouTubeチャンネルでは、「税務・資産管理の解説」「ファミリーオフィスに関する情報」「税理士のキャリアや働き方」などの動画を配信しています。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人チャンネル」YouTube

動画は撮影や編集に時間がかかるため、毎回一から作ると続けにくくなります。話す内容や編集方法をある程度決め、1回の撮影で数本まとめて収録するなど、続けやすい形を作ることが大切です。

noteでの情報・専門性発信

noteは、記事を作成して公開できるサービスです。自社サイトにブログ機能がなくても、アカウントを作ればすぐに情報発信を始められるのが特徴です。

2026年5月には会員数が1,248万人を超え、法人による利用も広がっています。

引用・参照:「note紹介記事」note

始める場合は、次の流れで進めるとよいでしょう。

  1. noteでアカウントを作成する

  2. プロフィールに事務所名・対応地域・得意分野・ホームページのURLを載せる

  3. 税務や経営に関する記事を投稿する

  4. 記事の最後に問い合わせページや資料ダウンロードへのリンクを置く

記事は「相続」「創業融資」「税制改正」など、テーマごとにマガジンでまとめておくと、読者が関心のある情報を探しやすくなります。

たとえば、辻・本郷 税理士法人の採用公式noteでは、「社員インタビュー」「仕事内容やキャリアの紹介」「グループ各社の事業・挑戦ストーリー」などを発信しています。

引用・参照:「辻・本郷 税理士法人|採用公式note」note

テーマごとに記事をまとめる方法は、顧問先向けの情報発信にも使えます。自社サイトでブログを用意するのが難しい場合は、まずnoteから始める方法もあります。

メルマガ・LINE公式アカウントの運用

資料のダウンロードやセミナー参加をきっかけに連絡先を得ても、すぐに税理士への相談につながるとは限りません。そこで、メルマガやLINEで定期的に情報を届け、必要になったときに思い出してもらえる関係を作っておくことが大切です。

このように、見込み顧客に継続的に情報提供を行い、将来の相談や問い合わせにつなげていく取り組みを「ナーチャリング」といいます。

税理士への相談は、決算や創業、融資、事業承継などのタイミングで必要になることが多いため、普段から接点を持っておくことが将来の相談につながります。

配信する内容は、以下など売り込みよりも役立つ情報を中心にするとよいでしょう。

  • 税制改正や制度変更のうち、読者に関係する情報

  • セミナーや個別相談会の案内

  • よくある相談への回答

  • 事務所の取り組みやスタッフの紹介

たとえば、税理士法人松本のLINE公式アカウントでは、「税務相談の受付」「確定申告や節税制度に関する情報」「事務所の取り組みや日常」などを発信しています。

引用・参照:「税理士法人松本 LINE公式アカウント」LINE OFFICIAL ACCOUNT

配信方法としては、メールマガジンとLINE公式アカウントがあります。LINE公式アカウントは無料から始められ、配信数に応じてプランを選べます。

見込み客がまだ少ない段階なら、無料プランやメール配信ツールの無料枠でも十分です。まずは月1回ほどから始め、反応を見ながら配信内容や頻度を調整していきましょう。

Web集客方法の選び方の基準

Web集客の施策は、費用だけで決めるのではなく、自事務所の強みを伝えやすいか、無理なく続けられるかも含めて選ぶことが大切です。

ここでは、予算・伝えやすさ・運用にかかる手間の3つの基準で整理します。

  • 予算・コスト

  • 専門性・強みの伝えやすさ

  • 運用工数・リソース

予算・コスト

まず確認したいのは、集客に毎月どのくらい予算をかけられるかです。無料や少額で始められる施策もあれば、広告費や外注費が必要な施策もあるため、予算によって選べる方法は大きく変わります。

区分

施策

費用の目安

無料〜低コスト

Googleビジネスプロフィール(MEO)

0円

無料〜低コスト

SNSアカウント運用・note発信

0円

無料〜低コスト

過去顧客への架電・メール

0円

無料〜低コスト

ホームページの自作

月1,000〜4,000円程度

一定の予算が必要

リスティング広告

月5万〜30万円

一定の予算が必要

SNS広告

月3万〜10万円程度

一定の予算が必要

ブログ・コラムの外注

1記事15,000円〜

一定の予算が必要

ホームページの制作外注

初期30万〜100万円+保守月5,000〜20,000円

予算の目安としては、開業直後なら月5万円以下、開業1〜2年目なら月5〜15万円、経営が安定してきたら月15万円以上という考え方もあります。

引用・参照:「税理士の集客方法」freee

開業直後は、MEO対策やSNS・note、自作のホームページなど、費用を抑えて始められる施策から取り組む方法があります。顧問先が増えて予算に余裕が出てきたら、広告や外注も検討するとよいでしょう。

専門性・強みの伝えやすさ

同じ予算でも、事務所の強みによって向いている施策は変わります。相続や資金調達、M&Aなど得意分野がはっきりしている場合は、その内容を詳しく伝えられる施策と相性がよいでしょう。

事務所のタイプ

向いている施策

理由

特定の業種・分野に強い

ブログ・コラム、YouTube、note

専門分野に絞って詳しく発信しやすい

地域密着で幅広く対応

MEO対策、リスティング広告

「地域名+税理士」で探している人に届きやすい

創業・スタートアップ支援に強い

SNS運用、ホワイトペーパー

まだ相談先を決めていない段階から接点を持ちやすい

強みがまだ明確でない

まず強みを整理する

伝える内容が定まらないと、施策を始めても違いが伝わりにくい

「法人税務全般に対応」「相続から資金調達まで幅広く支援」といった表現だけでは、ほかの事務所との違いが伝わりにくくなります。

強みがはっきりしていない場合は、まずは既存の顧問先を業種や会社規模、依頼内容などで整理してみましょう。長く契約が続いている顧客や、相談が多い分野を見ると、自事務所が評価されているポイントを見つけやすくなります。

運用工数・リソース

3つ目の基準は、毎月どのくらい集客に時間を使えるかです。効果が出るまで続けられるかどうかも、施策を選ぶうえで大切なポイントです。

施策

月あたりの工数目安

更新が止まった場合

MEO対策

1〜2時間

投稿が止まっても、登録した情報は残る

リスティング広告

2〜3時間

配信は続くが、効果の低いキーワードに費用がかかることがある

ブログ・コラム

10〜20時間

新しい記事を増やせなくなる

SNS運用

5〜10時間

投稿が止まると見てもらう機会が減りやすい

YouTube

15〜30時間

新しい動画からの流入が増えにくくなる

メルマガ・LINE

2〜4時間

見込み客と接する機会が減る

確定申告や決算の時期に時間を確保しにくい場合は、日々の更新が少なくても続けやすい施策を選ぶとよいでしょう。MEO対策やリスティング広告は、最初に設定を整えれば、その後の作業を比較的抑えやすい施策です。

一方、SNSやYouTubeは継続して発信する必要があります。事務所内で担当者や更新の頻度を決めるのが難しい場合は、外注も含めて検討するとよいでしょう。

Web集客施策を実際に行う場合の選択肢

Web集客を進める方法は、自社で行うほか、フリーランスや広告代理店に依頼する方法があります。

費用だけでなく、社内で使える時間や任せたい範囲に合わせて選ぶことが大切です。

  • 自社で行う

  • フリーランスに依頼する

  • 広告代理店に依頼する

自社で行う

自社で対応する場合、外注費を抑えられる一方で、税理士本人やスタッフの作業時間が必要になります。確定申告や決算の時期と重なると更新が止まりやすいため、無理なく続けられる施策から始めることが大切です。

自社で取り組みやすい施策には、次のようなものがあります。

  • Googleビジネスプロフィールで営業時間や対応業務、写真などを整える

  • SNSで顧問先からよく聞かれる質問や税務情報を発信する

  • noteで税務や経営に関する記事を公開する

  • 過去の問い合わせ履歴や顧客リストをもとにメールや電話で連絡する

続けるには、担当者と作業する時間をあらかじめ決めておくとよいでしょう。たとえば「毎週金曜の16時から1時間はGoogleビジネスプロフィールを更新する」と決めておけば、後回しになりにくくなります。

一方、リスティング広告の運用やSEOを意識したサイト改善には、ある程度の知識や経験が必要です。自社で対応する時間が取りにくい場合は、フリーランスや広告代理店への依頼も検討するとよいでしょう。

フリーランスに依頼する

記事の作成やバナー制作、SNS運用など、必要な作業だけを依頼できるのがフリーランスを利用するメリットです。制作会社にまとめて依頼するより費用を抑えやすく、小さく始めたい場合にも向いています。

ランサーズ株式会社の調査によると、国内のフリーランス人口は1,303万人、経済規模は20兆3,200億円に達しており、フリーランスに仕事を依頼する企業も増えています。

引用・参照:「フリーランス実態調査 2024年」ランサーズ株式会社

依頼先は、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサービスで探せます。依頼する際は、次の点を確認しておきましょう。

確認すること

内容

実績・得意分野

過去の制作物や、税理士・士業に関する経験を確認する

依頼内容・納期

どこまで任せるのか、いつまでに必要なのかを決める

修正・追加料金

修正できる回数や、追加費用が発生する条件を確認する

依頼内容は、税務や会計などの専門知識も含め、求める経験や対応範囲をできるだけ具体的に書いておきましょう。

ブログ記事の執筆を依頼する募集文の例

【依頼内容】
税理士事務所のコラム記事を執筆いただける方を募集します。
【テーマ】
建設業の経営者向けに、インボイス制度の経過措置をわかりやすく解説する記事
【文字数・本数】
1記事3,000〜4,000文字/まずは3本、継続依頼あり
【報酬】
1記事15,000円(税込・システム利用料込み)
【求める方】
・税務や会計に関する記事の執筆経験がある方
・国税庁などの一次情報を確認して執筆できる方
・専門用語をわかりやすく説明できる方
【納品の流れ】
構成案の提出 → 弊所で確認・修正 → 本文執筆 → 納品

フリーランスは、業務量に応じて依頼する範囲や本数を調整しやすく、相性のよい人が見つかれば長期的なパートナーとして協力してもらえる点もメリットです。一方、個人で活動しているため、繁忙期には対応できる量が限られたり、急な事情で依頼を継続できなくなったりする可能性があります。

広告代理店に依頼する

ホームページ制作から広告運用、SEO、記事制作まで、まとめて依頼できるのが広告代理店です。自社で集客にかける時間を確保しにくい場合に頼りやすい一方、費用は自社対応やフリーランスへの依頼より高くなる傾向があります。

広告代理店に依頼する場合、広告費に応じて手数料がかかるケースが一般的であり、運用手数料は広告費の20%前後が目安です。最低手数料を月3万〜10万円程度に設定していることもあるため、毎月の費用を確認しておきましょう。

広告代理店への依頼は、次のような場合に向いています。

  • 広告やSEOなど複数の施策を進めたいが、社内に担当者を置けない

  • 広告の画像や文章、問い合わせページの改善までまとめて任せたい

  • 定期的に結果を確認しながら、次に何を改善するか相談したい

依頼先を選ぶ際は、税理士業界での支援実績や得意分野、レポート・打ち合わせの頻度なども比較しておくとよいでしょう。

また、代理店と定期的に成果や改善策を確認することで、広告運用やSEOに関するノウハウを自社に蓄積できる場合もあります。将来的に一部の業務を内製化したい場合は、運用方法や改善の考え方まで共有してもらえる代理店を選ぶとよいでしょう。

【予算別】Web集客施策の組み合わせモデルケース

ここまで紹介した施策や選び方を踏まえて、予算ごとにどのように組み合わせるかを4つのモデルケースで紹介します。

あくまで一例なので、自事務所の予算や使える時間に合わせて調整してください。

  • モデルケース①:月1〜3万円で低予算スタート

  • モデルケース②:月5〜10万円で即効性重視

  • モデルケース③:月10〜30万円で中長期の資産構築

  • モデルケース④:月30万円以上でまとめて外注

モデルケース①:月1〜3万円で低予算スタート

広告費を抑え、無料で使えるサービスや自社で取り組める施策を中心に組み合わせた例です。開業したばかりの事務所や、まずは大きな費用をかけずに集客を始めたい場合に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

ホームページ(ノーコードで自作)

1,000〜4,000円

1時間

Googleビジネスプロフィール(MEO)

0円

1〜2時間

SNSアカウント運用(X・Instagram)

0円

5時間

note発信

0円

3〜5時間

過去顧客への架電・メール

0円

2時間

税理士紹介ポータルへの登録

0円(成約時に紹介手数料)

1時間

会計ソフトの認定アドバイザー登録

4,000円程度 ※複数

1時間/登録数

合計

月1〜3万円

14〜17時間

費用を抑えられる分、自社で作業する時間が必要です。月14〜17時間であれば、週に3〜4時間ほどを集客に使うことになります。確定申告や決算の時期は時間を取りにくいため、投稿や更新の回数を減らすなど、無理なく続けられる予定を組んでおきましょう。

優先したいのは、無料で始められ、地域で税理士を探している人にも見つけてもらいやすいMEO対策です。あわせて税理士紹介ポータルや会計ソフトの税理士検索にも登録しておくと、自社サイトやSNSからの問い合わせが増えるまで、新しい相談につながるきっかけを増やせます。

モデルケース②:月5〜10万円で即効性重視

モデルケース①の施策に、リスティング広告を加えた例です。できるだけ早く問い合わせを増やしたい場合や、特定の分野の顧客を増やしたい事務所に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

モデルケース①の一式

1〜3万円

14〜17時間

リスティング広告(自社運用)

5万円

2〜3時間

広告用の専用ページ作成

初月のみ数千円

初月3時間

合計

月6〜8万円

16〜20時間

クリック単価を1,100円、問い合わせ率を2.0%とした場合、月5万円の広告費で約45クリック、問い合わせは1件前後が目安になります。

広告費が見合う成果が得られるかどうかは、契約後に得られる売上も含めて判断するとよいでしょう。たとえば月額3万円の顧問契約が2年間続けば売上は72万円になるため、1件の契約につながった場合は広告費を回収できる可能性があります。

また、広告は出したままにせず、定期的な見直しが必要です。月に一度は実際に検索された言葉を確認し、問い合わせにつながりにくいキーワードを除外するなど、配信内容を調整していきましょう。

モデルケース③:月10〜30万円で中長期の資産構築

広告で短期の問い合わせを増やしながら、SEO記事や動画にも取り組む例です。顧問先がある程度増え、今後の集客を安定させたい事務所に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

モデルケース①の一式

1〜3万円

14〜17時間

リスティング広告(自社運用)

5〜10万円

2〜3時間

ブログ・コラムの執筆外注(月4本)

6万円(1記事15,000円)

4時間(構成確認・内容確認)

動画の編集外注(月2本)

2万円(1本10,000円)

5時間(撮影・台本作成)

合計

月14〜21万円

25〜29時間

この予算帯では、広告費に加えて記事や動画の外注費もかかるため、あらかじめ使える予算を決め、どこにどれだけかけるか整理しておくことが大切です。

また、外注しても事務所側の作業がなくなるわけではありません。記事の構成や税務内容の確認、動画の撮影などは自社で対応する必要があります。

また、施策ごとに成果を見る時期は分けて考えましょう。広告は毎月の問い合わせ数を確認し、SEO記事や動画は半年ほどの期間でアクセスや反応の変化を見ると判断しやすくなります。

モデルケース④:月30万円以上でまとめて外注

ホームページの制作から広告運用、SEO、記事制作までを広告代理店にまとめて依頼する例です。自社で集客に使える時間が少なく、できるだけ外部に任せたい事務所に向いています。

施策

月額費用の目安

月あたり工数

広告出稿費

20万円

0時間

運用手数料(広告費の20%)

4万円

0時間

SEO・コンテンツ制作

10万円

2時間(内容確認)

サイトの保守管理

1〜2万円

0時間

定例ミーティング・レポート確認

手数料に含まれる

2時間

合計

月35万円前後

4時間

ホームページを新しく制作する場合は、これとは別に30万〜100万円ほどの初期費用がかかることもあります。

費用は高くなりますが、自社で行う作業を月4時間ほどまで減らせるのが大きな特徴です。税理士本人は、記事の内容確認や定例ミーティングなど、判断が必要な部分に集中できます。

ただし、すべて任せたままにするのではなく、毎月の問い合わせ件数や問い合わせ1件あたりの費用は確認しておきましょう。思うような結果が続かない場合は、広告費や依頼する内容を見直すことも必要です。

Web集客だけで完結しない場合の他の集客ルートとの組み合わせ方

ここまでWeb集客を中心に紹介してきましたが、税理士事務所の集客方法はWebだけではありません。紹介や人脈、外部サービスなども組み合わせることで、新しい顧客と出会う機会を増やせます。

実際、新規顧客の獲得経路では、顧問先からの紹介が71.9%を占めるという調査もあります。

引用・参照:「会計事務所運営の基礎知識」freee

主な集客ルートを整理すると、次のとおりです。

ルート

具体的な施策

特徴

Web集客

SEO、MEO、リスティング広告、SNS、動画、note、メルマガ

継続して問い合わせにつながる仕組みを作りやすいが、成果が出るまで時間がかかる施策もある

紹介・人脈

顧問先からの紹介、金融機関や他士業との連携、交流会、セミナー

契約につながりやすい一方、紹介件数を自分で増減しにくい

Web以外からの営業

DM、チラシ、電話営業など

地域や業種を絞って直接案内できるが、営業に時間がかかる

外部サービスの活用

税理士紹介サイト、営業代行、会計ソフトの認定アドバイザー制度

自社だけでは出会えない顧客と接点を持てるが、手数料や利用料がかかる場合がある

これらは、それぞれ別の方法として考える必要はありません。複数の方法を組み合わせることで、以下のようにそれぞれの集客方法を活かしやすくなります。

  • 紹介された人がホームページを見て、料金や対応業務を確認する

  • 交流会やセミナーで知り合った人に、メルマガやLINEで情報を届ける

  • 実際の支援内容を事例記事にして、ホームページやSNSで紹介する

特にホームページは、Web以外の集客に力を入れる場合でも、料金や対応業務、実績などをわかりやすく載せておくことが大切です。

紹介や人脈、外部サービスを使った集客については、以下の記事でも詳しく紹介していますので、合わせてご確認ください。

税理士が顧問先を増やす17の方法とは?獲得ルート別の具体策と増えた後の対応まで解説

自事務所の状況に合わせて、取り組みやすい方法から始め、少しずつ集客経路を増やしていきましょう。

顧問提案を強化するなら「metrics」

Web集客で問い合わせを増やせても、初回相談で「経営支援にも対応しています」と伝えるだけでは、他事務所との違いは十分に伝わりません。

どのような支援を受けられるのかまで具体的に示すことが大切です。

そのためには、経営支援の内容を説明するだけでなく、実際にどのようなデータを見ながら支援するのかを示せる仕組みがあると伝わりやすくなります。

当社が開発・運営するmetricsは、会計データをもとに、経営状況をわかりやすく確認できるクラウド経営分析ツールです。税理士法人・会計事務所にも広く利用されています。

metricsを導入することで、顧問先への経営報告をわかりやすくし、経営支援を自事務所の強みとして伝えやすくなります。

2026年のアップデートではAI機能も強化され、対話しながら予算管理やダッシュボードの作成を進められるようになりました。主な特徴は、次の4つです。

  • 見やすいダッシュボードでスマートな経営支援を実現

  • 予算管理と将来予測で未来に繋がる経営を支援

  • AIが経営データを読み解き意思決定をサポート

  • ストレスフリーな初期設定と自動API連携

見やすいダッシュボードでスマートな経営支援を実現

metricsでは、売上の推移や費用の内訳、資金の動きなどをダッシュボードでまとめて確認できます。商談時に画面を見せれば、「契約後はどのような形で経営状況を確認できるのか」を具体的に伝えやすくなります。

契約後の経営報告にも活用できる点が特徴です。毎月Excelで資料を作り直す手間を減らせるほか、気になる数字から仕訳の明細まで確認できるため、顧問先との面談も進めやすくなります。

予算管理と将来予測で未来に繋がる経営を支援

metricsでは、これまでの実績を確認するだけでなく、予算を立てて今後の見通しを顧問先と一緒に確認できることも特徴です。予算の数字を変更すると損益の見込みも更新されるため、「売上がこの水準なら利益はどのくらいになるか」といった話もしやすくなります。

細かな予算を作るのが難しい場合は、過去の実績をもとに期末の見込みを自動で算出する機能も利用できます。予算と実績、今後の見込みを見ながら話せるため、毎月の数字の報告だけでなく、これからの経営について相談する場を作りやすくなるでしょう。

AIが経営データを読み解き意思決定をサポート

metricsには、経営データの分析やダッシュボードの作成、予算案づくりを支援する「AI CFO」が搭載されています。資料の確認や数字の変化のチェック、確認すべきポイントの整理をAIに任せることで、担当者は顧問先への提案や改善策を考える時間を取りやすくなるでしょう。

顧問先ごとの確認方法や、業種ごとに見るポイントを決めておけば、事務所内で共有して使うこともできます。担当者が変わった場合でも、これまでの確認方法を引き継ぎやすくなる点もメリットです。

また、「売上と費用を並べて見たい」「来期は売上を20%伸ばしたい」などと入力すると、目的に合わせたダッシュボードや予算案の作成を進められるでしょう。

実際の使い方は、以下のYouTube動画でも確認できます。

metrics AI CFO 機能紹介プレイリスト|YouTube

ストレスフリーな初期設定と自動API連携

metricsは、freeeマネーフォワードとAPI連携でき、会計データを自動で取り込めます。初回の連携時には、過去分を含む会計データをまとめて取り込めます。

顧問先ごとにデータを手作業で整理する手間を減らせるため、導入後すぐに経営分析や報告に使いやすい点も特徴です。

連携後はデータが定期的に更新されるため、面談のたびに会計ソフトから数字を取り出して資料を作り直す作業も減らせます。

Web集客で増えた問い合わせを契約につなげたい方や、顧問先が増えたあとの業務を整えたい方は、無料デモで実際の画面をご確認ください。

リンク先の日程調整ページから、ご都合のよい日時を選んで予約できます。

税理士事務所へのmetrics導入事例

ここからは、実際にmetricsを導入している4つの事務所の事例を紹介します。

いずれも、月次面談やレポート作成の手間を減らし、顧問先との相談や提案に使う時間を増やしています。

  • 伊藤会計事務所|属人化していた面談準備を定型化し、新人でも同じ品質の報告へ

  • エンジョイント税理士法人|試算表中心の報告会から、未来を話し合う場へ

  • スタートアップ税理士法人|コストと見られていた経理代行を、投資と呼べる支援へ

  • みらいと税理士法人|レポート作成の工数を削り、経営者との対話を能動的に

伊藤会計事務所|属人化していた面談準備を定型化し、新人でも同じ品質の報告へ

項目

内容

課題

面談前に確認する内容や準備時間が担当者によって異なり、経験の浅いスタッフほど時間がかかっていた

metricsの活用方法

面談前にmetricsの決められたウィジェットを確認する流れに統一

効果

準備時間を減らし、担当者が変わっても同じ流れで面談準備を進めやすくなった

伊藤会計事務所では、面談前に何をどこまで確認するかが担当者によって異なり、経験の浅いスタッフほど準備に時間がかかることが課題でした。

そこで、面談前にmetricsの決められたウィジェットを確認する流れにそろえました。担当者の経験にかかわらず必要な数字を確認しやすくなり、準備時間を減らしながら、報告内容もそろえやすくなっています。

担当者が変わった場合も、前任者が使っていたウィジェットを引き継げるため、面談準備を一から組み立て直す必要がありません。事務所内で同じ流れを使えることで、担当者による違いも抑えやすくなりました。

エンジョイント税理士法人|試算表中心の報告会から、未来を話し合う場へ

項目

内容

課題

経験の浅いメンバーほど、過去や現在の数字の説明に時間がかかり、今後の経営について話す時間を取りにくかった

metricsの活用方法

面談で使うウィジェットを全社でそろえ、日々の業務でも報告に必要な情報をmetricsにまとめるようにした

効果

経験の浅いメンバーでも重要な数字を説明しやすくなり、今後の経営について話す時間が増えた

エンジョイント税理士法人では、顧問先との面談で、過去の実績を確認するだけでなく、今後の経営について話すことを大切にしていました。しかし、試算表を中心にした報告では、経験の浅いメンバーほど数字の説明に時間がかかり、その先の話まで進みにくいことが課題でした。

そこで、面談で確認するmetricsのウィジェットを全社でそろえ、誰が担当しても同じ流れで報告できるようにしました。日々の業務でも、面談で必要になる情報をあらかじめ整理しておくことで、準備や説明を進めやすくしています。

その結果、経験の浅いメンバーでも重要な数字を示しやすくなり、面談では経営上の課題や今後の見通しについて話す時間を取りやすくなりました。

スタートアップ税理士法人|コストと見られていた経理代行を、投資と呼べる支援へ

項目

内容

課題

試算表を渡すだけでは、経営者が数字を経営判断や資金調達にどう活かせばよいかわかりにくかった

metricsの活用方法

部門・品目・取引先などの情報をfreeeと連携し、入力したデータがレポートに反映される仕組みを整えた

効果

面談準備の負担が減り、経営の方向性や資金調達について提案する時間を取りやすくなった

スタートアップ税理士法人では、経理代行が単なる作業として受け取られやすく、経営支援としての価値を伝えにくいことが課題でした。試算表を渡すだけでは、経営者がその数字を経営判断や資金調達にどう活かせばよいかまで伝えきれなかったためです。

そこで、部門・品目・取引先などの情報をfreeeとmetricsで連携し、入力した会計データがレポートに反映されるようにしました。数字を確認しやすくなったことで、面談前の資料作成にかかる手間も減り、経営者との話し合いに時間を使いやすくなっています。

その結果、定例会議では数字の報告だけでなく、今後の経営や資金調達についても話を進めやすくなりました。税理士や社労士などグループ内の各法人とも情報を共有しながら、経営を支える提案につなげています。

みらいと税理士法人|レポート作成の工数を削り、経営者との対話を能動的に

項目

内容

課題

1社あたり1〜2時間、月に最大30時間を財務分析やレポート作成に使い、担当者によって内容にも差が出ていた

metricsの活用方法

会計ソフトとのAPI連携でデータ取得を自動化し、使うウィジェットを統一。AI CFOも分析に活用した

効果

レポート作成が1〜2時間から約3分に短縮され、今後の経営について話す時間を増やせるようになった

みらいと税理士法人では、財務分析やレポート作成に多くの時間がかかり、担当者によって報告内容に差が出ることが課題でした。1社あたり1〜2時間、月では最大30時間ほどを準備に使っていました。

metrics導入後は、会計ソフトとのAPI連携によってデータの取得や更新を自動化し、レポート作成の手間を減らしました。さらに、面談で使うウィジェットをそろえ、必要に応じてAI CFOで数字の変化を確認できるようにしています。

その結果、レポート作成は1〜2時間から約3分に短縮されました。「人をもう一人採用したら利益はどう変わるか」といった今後の経営についても話しやすくなり、支援中の5社すべてが過去最高売上を更新しています。今後は、対応する顧問先を5社から10社ほどまで増やせる見通しも立っています。

まとめ

本記事では、自社サイトの整え方から、短期・中長期のWeb集客施策、施策の選び方、外注方法、予算別の組み合わせ例まで紹介しました。

まず整えておきたいのがホームページです。広告やSNSでアクセスを増やしても、料金や得意分野、実績などの情報が不足していると、問い合わせにはつながりにくくなります。

集客施策は、リスティング広告やMEO対策など短期で反応を得やすいものと、SEOや動画、noteなど時間をかけて育てるものに分かれます。予算や使える時間、自事務所の強みに合わせて組み合わせることが大切です。

また、Webだけでなく、顧問先からの紹介や他士業とのつながり、外部サービスも活用すると、相談につながる機会を増やせます。自社で対応する時間が足りない場合は、フリーランスや広告代理店への依頼も検討しましょう。

あわせて、顧問先が増えたあとの業務体制も整えておく必要があります。まずは取り組みやすい施策を1〜2つ選び、一定期間続けながら問い合わせやアクセスの変化を確認してみるとよいでしょう。

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